[訃報]自由と人間愛を追究した“ベースの巨星”チャーリー・ヘイデンさん逝去
Charlie Haden, Influential Jazz Bassist, Is Dead at 76
Charlie Haden, one of the most influential bassists in the history of jazz, died on Friday in Los Angeles. He was 76.
引用:Charlie Haden, Influential Jazz Bassist, Is Dead at 76|The New York Times
フリー・ジャズからコンテンポラリー・ジャズに至るまで、文字通りベース=土台を支えて音楽の可能性を広げてきたスーパー・ベーシストのチャーリー・ヘイデンさんが亡くなられました。享年76歳。
1950年代後半にはすでにプロとしてビッグ・ネームから指名がかかるほどの実力を発揮。1959年にオーネット・コールマンのクァルテットに参加してフリー・ジャズの礎たるスタイル形成へ多大なる貢献を果たし、1967年から参加したキース・ジャレットのアメリカン・クァルテットではポスト・モード・ジャズのストレート・アヘッドな指針を打ち出す役割を担うと同時に、カーラ・ブレイと結成したリベレーション・ミュージック・オーケストラではポスト・ビッグバンドのアイデアを実験、2000年のパット・メセニーとの共作『ミズーリの空高く』でグラミー賞最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・グループを受賞するなど、その足跡はまさに20世紀後半のジャズの発展を支えたと言っても過言ではありません。
チャーリー・ヘイデンさんのベースでボクがとくに印象深いのは、キース・ジャレット・トリオ名義で録音した『サムホエア・ビフォー』収録の「マイ・バック・ページ」のイントロ。どの訃報のニュースも彼のベースを“温かみのある”と評していますが、ベースで“歌う”だけではなく“語る”ことが必要であるという時代の趨勢に対応したミュージシャンであったことを、この演奏から垣間見ることができるのではないでしょうか。
♪Keith Jarrett Trio- My Back Pages
♪Pat Metheny with Charlie Haden- Cinema Paradiso
♪Charlie Haden on Nightmusic
ご冥福をお祈りいたします。