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ウクライナ、擲弾発射器搭載「戦闘カヤック」開発:リモートコントロールも可能

佐藤仁学術研究員・著述家
(ウクライナ軍提供)

2023年8月にウクライナ軍の戦闘カヤック「Poloz-M16」を紹介するショート動画が公開されていた。

2人乗りのカヤックで電動式で動くことができる。兵士がカヤックを漕いで操縦することもできるが、リモートでコントロールして動くこともできる。ロシア軍に見つかって攻撃の標的にされそうになってもリモートコントロールで速く逃げられるようにスピードの調整もできる。また敵軍に見つかりにくいようにエンジン音は静かになっている。

カヤックの先端には自動発射が可能な擲弾発射器が搭載されており2キロメートル以上先まで砲撃ができる。480キログラムまで運ぶことが可能で、カヤックでの長期間の移動用にテントやハンモック、料理器具なども搭載できる。またカヤックは浸水や耐熱に強い特別な素材でできている。

ウクライナ軍は「水中ドローン」でロシア軍の艦隊を監視し、標的を見つけたら攻撃を行っている。水中ドローンは無人なので、水中ドローンが撃破されてもウクライナ兵は負傷しない。戦闘カヤックはリモートでコントロールは可能だが無人ではないようだ。戦闘カヤックは静かに移動できるようだが、ウクライナ兵が乗っているので検知され攻撃をされたらウクライナ兵が負傷する恐れもある。戦闘カヤックとして川岸や湖畔などにいるロシア軍の監視や攻撃だけでなく、市民や軍人の救出、人や物資の輸送にも使用できる。

▼ウクライナ軍の戦闘カヤック

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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