春嵐のあと日本海経由で大規模な黄砂が飛来へ
春嵐のあと、日本海経由で飛来へ
タイトル画像をみると、大陸から朝鮮半島の北側にかけて、広範囲に黄砂域が広がっており、この黄砂の下では、視程2キロ未満のかなり濃い黄砂を観測している所があります。
あす12日(水)午前9時の予想天気図をみると、北海道の北に低気圧があり、この低気圧からのびる長々とした寒冷前線が日本付近を通過する見込みで、南風が強まり、ザーッと強い雨も降るので、春の嵐という所もあるでしょう。
そしてこの春の嵐のあとは、大規模な黄砂が日本海経由で日本列島に飛来する予想です。
大規模黄砂は日本海経由で東へ
あす12日(水)午前9時の黄砂の予想をみると、日本海に大規模な黄砂域が広がっており、このあと日中にかけて、日本列島に流れ込んでくるでしょう。今回の黄砂の特徴は、黄砂の最も濃い領域が西日本ではなく、北日本へ飛来することです。
北日本ほど濃い黄砂のおそれ
あす12日(水)午後9時の予想では、引き続き、日本列島の広い範囲が黄砂に覆われており、特に北日本では濃い黄砂が予想されています。
北日本の黄砂濃度の予想では、オレンジ色の濃い部分、360マイクログラム/立方メートル以上の範囲にスッポリと覆われ、特に札幌から青森付近にかけては、840マイクログラム/立方メートル以上の赤い領域も予想されています。
もしこの予想通りの黄砂となれば、北日本としては、異例なほどの濃い黄砂の襲来となるかもしれません。
視程悪化で、交通障害のおそれ
上図は気象庁が発表している黄砂濃度と視程の関係を表したものです。
おおむね200マイクログラム/立方メートル以上で、視程が5キロメートル未満となり、車や洗濯物などへの付着が目立ち始め、400マイクログラム/立方メートル以上では視程が2キロメートル未満となり、航空機への離着陸など、交通への影響が出始めるとされています。
今回、北日本を中心に、広範囲で、400マイクログラム/立方メートル以上の濃い黄砂の予想が出されており、予想通りならば、あまりみられないような霧でかすむような黄砂の空となるかもしれません。
気象庁から北日本から西日本にかけて、黄砂に関する全般情報が出されました。黄砂はあす12日(水)を中心に、あさって13日(木)頃まで日本列島を覆い続ける可能性があります。
呼吸器や循環器に疾患のある方などは、なるべく黄砂を吸わないよう、マスクを着用したり、屋外の行動を避けるなどの対策を行った方がよさそうです。