2年7020万ドルが残る契約を打ち切り、今オフにFAとなる遊撃手は、どんな契約を望んでいるのか
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昨オフ、ヒューストン・アストロズからFAになったカルロス・コレイアは、ミネソタ・ツインズと3年1億530万ドル(2022~24年)の契約を交わした。年俸3510万ドルの3年契約だ。
今オフ、コレイアは、再びFA市場に出る。
現在の契約には、今オフと来オフのどちらかに、コレイアから契約を打ち切ってFAになれる、オプト・アウトの権利がついている。コレイアが生まれ育ったプエルトリコで発行されている新聞、エル・ヌエボ・ディアによると、コレイアはFAになることを明言したという。
オプト・アウトの行使は、驚きではない。この報道の前から、コレイアがそうすることは、推測だけでなく、コレイア自身のコメントも含め、何度か報じられていた。
コレイアは、先月下旬に28歳の誕生日を迎えたところだ。昨シーズンは148試合に出場して26本塁打とOPS.850、今シーズンは136試合で22本塁打とOPS.834を記録した。出塁率は、どちらのシーズンも.366。遊撃の守備も優れていて、昨シーズンはゴールドグラブとフィールディング・バイブル・アウォードを受賞した。
これまでに、総額3億ドル以上の契約を得た遊撃手は、3人いる。フェルナンド・タティースJr.(サンディエゴ・パドレス)とフランシスコ・リンドーア(ニューヨーク・メッツ)は、昨シーズンの開幕前後に、それぞれ、14年3億4000万ドル(2021~34年)と10年3億4100万ドル(2022~31年)の延長契約を交わした。コレイアと同じく、昨オフにFAになったコリー・シーガーは、10年3億2500万ドル(2022~31年)の契約でテキサス・レンジャーズに迎えられた。
契約1年目の年齢(6月30日時点)は、タティースJr.が22歳、リンドーアとシーガーは28歳。来シーズンのコレイアは、28歳だ。
年齢の近い3人を比べると、ここ2シーズンのホームランと出塁率とOPSは、リンドーアが計46本と.332と.765、シーガーが計49本と.346と.826、コレイアは計48本と.366と.842。ホームランの本数は3人ともほぼ変わらず、出塁率とOPSはコレイアが最も高い。なお、リンドーアの計26盗塁に対し、あとの2人はほとんど盗塁を試みていない。
コレイアが望んでいるのは、リンドーアとシーガーに匹敵する契約ではないだろうか。年平均額は3000万ドル以上、年数は10年以上だ。
ただ、コレイア(と代理人を務めるスコット・ボラス)の思惑どおりにいくかどうかは、予断を許さない。
昨オフのFA市場に出た大物の遊撃手は、コレイアとシーガーだけではなかった。トレバー・ストーリーはボストン・レッドソックス、ハビア・バイエズはデトロイト・タイガースと、どちらも6年1億4000万ドル(2022~27年)の契約を交わした(今シーズン、ストーリーは二塁を守った)。コレイアが3年契約でツインズに入団したのは、彼らの存在も影響したと思われる。
今オフのFA市場にも、なかなかの顔ぶれが揃う。トレイ・ターナー(ロサンゼルス・ドジャース)とダンズビー・スワンソン(アトランタ・ブレーブス)に加え、6年1億2000万ドル(2020~25年)の契約3年目を終えたザンダー・ボガーツ(レッドソックス)も、行使するかどうかは不明ながら、今オフにオプト・アウトの権利を持っている。
来シーズンの年齢は、ターナーが30歳、スワンソンが29歳、ボガーツは30歳。ここ2シーズンのスタッツは、ターナーが計49本塁打と出塁率.358とOPS.858、スワンソンが計52本と.321と.768、ボガーツは計38本と.374と.848だ。