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エンジェルスの「5試合で4勝」は浮上の狼煙なのか。トラウトは5試合で5本塁打

宇根夏樹ベースボール・ライター
左から、大谷、ウォード、トラウト Jun 19, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月19日、ロサンゼルス・エンジェルスは、4対0で勝利を収めた。シアトル・マリナーズと対戦した、ここ5試合は、4勝1敗だ。前日も、完封勝利を挙げている。

 このスパンで唯一の黒星を喫した6月17日は、8点を取られた。だが、他の4試合は、いずれも2失点以下。5イニングで7失点のマイケル・ロレンゼンを除くと、他の投手は、先発もリリーフも、1失点あるいは無失点に抑えた。

 その一方で、5得点以上の試合はなし。4得点が3試合、3得点と1得点が1試合ずつだ。平均すると、1試合3.20得点となる。その前の64試合(29勝35敗)は、1試合平均4.27得点だった。

 この5試合の計15打点中、60.0%の9打点はマイク・トラウトが挙げた。また、計6本のホームランは、トラウトが5本、ジャレッド・ウォルシュが1本だ。

 打線全体としては、復調とは言い難い気がする。マリナーズと対戦する前を含めると、5得点未満が8試合続いている。

 6月16日~19日に計10打席以上の10人は、以下のとおり。リスト以外の2打点は、18日のダブルヘッダー1試合目に、カート・スズキが二塁打を打ち、走者2人を生還させた。

筆者作成
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 1番から3番までの打順は、5試合ともほとんど変わらず、トラウトの前後には、テイラー・ウォード大谷翔平が並んだ(6月17日は大谷が欠場し、マット・ダフィーが3番)。短いスパンのスタッツとはいえ、大谷が今後もこの調子であれば、トラウトの後ろは別の選手、例えば、ウォルシュにすべきかもしれない。後ろの打者が打てないと、トラウトは勝負を避けられてしまう。

 ともあれ、マリナーズと対戦する前に6だった借金は、半分の3に減った。ここからは、6月20日~22日にカンザスシティ・ロイヤルズ、24日~26日に再びマリナーズ、27日~29日にシカゴ・ホワイトソックスと3試合ずつを行う。この3シリーズとも2勝1敗なら、エンジェルスは借金を完済し、勝率.500ちょうどで7月を迎える。来月、エンジェルスが最初に顔を合わせるのは、地区首位のヒューストン・アストロズだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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