年賀ハガキの利用者が減っているらしい
今年の年賀状の投函受け付けは例年通り12月15日から。12月25日までに投函すれば、原則宛先には元旦に届くことになる。この年賀ハガキを用いた年賀状について、利用者が減少しているという話をここ数年良く耳にするようになった。そこで今回は、年賀ハガキ利用の状況を属性別で確認してみることにする。
次のグラフはライフメディアのリサーチバンクが2011年以降毎年11月(つまり年賀状を出す準備を始める時期)に行っている、年賀状に絡む調査結果を経年変化が分かるようにまとめたもの。「回答時点の年に、翌年元旦に向けて個人的な年賀ハガキによる年賀状を出す予定があるか否か」と尋ね、能動的に出す予定がある人の割合を示している。相手から贈られて来たら返事を出すという受動的利用者は含まれない。
過去4年間に限られた範囲ではあるが、青系統(昔)より赤系統(今)の方がグラフの長さが短い、つまり年賀ハガキを出す人が少なくなっているのが一目で分かる。またどの世代でも女性の方が、そして高齢者の方が出す人の割合は高い。男性・若年層ほど年賀ハガキを出す人は少なく、男性20代では2012年以降3割前後をキープしている。
経年による減少ぶりを確認すると、回答率の高い女性はどの世代でも少しずつ毎年のように減っている一方、男性は高齢層では減少することなくほぼ横並び、一部ではむしろ増加している動きを示している。デジタル化が進んでもハガキへのこだわりを持つ取引先や上司への送付を好例とする(あるいはデジタルでは失礼に当たるかもしれないとの懸念による)、仕事関係でのハガキの年賀状の必要性・重要性が原因だと考えられる。
ちなみに上記グラフの値は「能動的に年賀ハガキを出すか否か」だが、「能動的に出す人」内においても、出す枚数は減少する傾向にあるようだ。
どれほどデジタル化が進み、スマートフォンやタブレット機の普及率が向上しても、年賀ハガキの需要が無くなることは無い。しかし今後もソーシャルメディアなどのデジタル系コミュニケーションの浸透や、デジタルネイティブ世代が増えて来るに連れて、利用率の減少は続くに違いない。
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