デビューから12連勝を飾ったミドル級のニューフェイス
メキシカン同士の打ち合いとなったミドル級8回戦、アルマンド・リセンディス(22)とクリスト・マデラ(26)の一戦は、国民性をよく表していた。
両者とも下がらず、ファーストラウンドから至近距離で打ち合う。初回に左フックをクリーンヒットして先手を取ったマデラだが、ラウンドが進むにつれ、リセンディスのパンチが正確さを増していった。
第4ラウンド2分5秒には右のロングフックで、マデラを棒立ちにする。
まだ粗さも目立つが22歳のリセンディスは思い切りが良く、フルスイングのハードパンチを休みなく振るう。上下への打ち分けも忘れず、中間距離ではストレートを、接近戦ではボディへのアッパーを狙った。
リセンディスは12戦目にしてアメリカデビューを飾ったが、このハートならまだまだ先がありそうだ。
6年以上のプロキャリアがあるマデラは、ペースを握られたまま反撃の糸口を見出せず、8ラウンドが終了した。
判定は、78-74、77-75、75-77の2-1でリセンディスが勝者となったが、リセンディスが優勢だったことは間違いない。
試合後、リセンディスは戦績を12戦全勝8KOとし、マデラは12勝(8KO)3敗になった。
勝者は言った。
「マデラがタフだということは、我が陣営全員が理解していた。だからこそ、十分に対策を立て、ハードなトレーニングをした。今後はミドル級かスーパーミドル級の世界タイトルを目指し、より厳しい相手と対戦していくこととなるだろう。その為にも、自分を創り上げなければいけない」
FOXが興味を示したリセンディス、どこまで上ることができるだろうか。