9割の人が気になる「ワキの臭い」原因は汗のニオイではない!3つの原因と対処法
洗濯研究家の平島 利恵です。
ご自身の汗のニオイが気になることはありませんか?
花王の調査によると、最も汗のニオイが気になる部位は「ワキ」と、回答者の9割の方が答えています。
※出典:花王株式会社「汗・ニオイに対する意識とケアの実態」https://www.kao.co.jp/8x4/lab/survey04/
「脇の臭い」はご相談頂くことが多いお悩みです。洋服の脇部分が臭いやすいのには、脇特有の3つの原因があるんです。
脇のニオイは汗のニオイではない!?
汗をかくと服が臭くなるため、「汗そのものが臭う」と思っている方も多いと思います。でも実は、かいたばかりの汗はほとんど臭いません。
嫌な臭いは、服や皮膚の雑菌繁殖が原因なんです。
【臭いの原因1】服に残った雑菌の再繁
洗濯後であっても、衣類に残る雑菌をゼロに減らすことはできません。雑菌は、温度・湿度・エサ(皮脂汚れ)が揃うことで繁殖します。
汗をかいて体温が高まり服が湿ると、服に残った雑菌が再繁殖をはじめ、臭いがするようになります。
【臭いの原因2】皮膚の常在菌の繁殖
皮膚の表面には常在菌がいますが、これらも汗をかくと皮脂などをエサに繁殖します。
体臭予防のためにゴシゴシ身体を洗っている場合は、それが臭いの原因になっていることも。洗いすぎにより、雑菌の繁殖を抑制する働きの常在菌まで洗い流してしまい、悪臭を作り出す菌が増えてしまっている可能性も。
臭いの気になる脇の下は、泡を動かすように優しく丁寧に洗いましょう。
服の脇が臭いやすい3つの理由
ニオイの原因となる雑菌は、衣類が湿っている時間が長いほど繁殖します。
1.皮脂・汗汚れが蓄積しやすい
脇は閉じていることが多いため、布と布が重なった部分は温度・湿度がこもりやすくなります。また、腕を動かすたび摩擦により汚れが繊維の内側に入り込みやすい場所でもあります。
2.洗濯でニオイを落としにくい
洗濯機で洗う時も、脇は布同士が重なっているため、汚れを落とすのが難しい場所です。特に洗濯槽に衣類を詰め込んで洗うと、水流の力が作用せず、汚れが残り、雑菌のエサとなってしまいます。
また、身体から出る汗・ニオイの汚れは、服の内側に付着します。
洋服を表面向きのまま洗うと、内側についた汗の汚れを十分に落とし切ることができず、汚れが蓄積してしまいます。
3.生乾きになりやすい
脇部分は布同士が重なりやすいため、洗濯物を干すとき、風通しが悪くなりがちです。布同士が重なったまま干すと、中々乾かず、生乾きの状態が長く続き、衣類に残った雑菌が繁殖します。
服についた脇の臭いの落とし方
1.洗浄力の高い洗剤を使う
これからの季節は、臭い・汗染み対策として、皮脂・汗汚れに強い「アルカリ性粉末洗剤」を常備しておくと安心です。
殺菌効果のある漂白剤や、タンパク質汚れを分解する酵素が配合されているものを選ぶとよりよいでしょう。
2.お湯+洗剤でニオイを溶かし出す
フライパンの油汚れがお湯と洗剤でスルスル落ちるように、服に染み込んだ汗汚れ・臭いも40度程のお湯を使うことで、溶け出しやすくなります。
お湯にアルカリ性粉末洗剤を溶かし、1~2時間ほどつけ置き洗いしてから洗濯機にかけましょう。
3.風通しよく乾かす
洗濯後はすぐに洗濯機から出し、風通しの良い場所で干しましょう。
脇部分は布同士が重なり合わないよう干しましょう。
服の臭いを予防する、毎日の洗濯習慣
これからの季節、汗をかいた服は、早く洗いましょう。
すぐに洗えないときは干して、乾かしながら保管します。これにより、洗濯前の雑菌繁殖を抑えられます。
服の臭いの予防で欠かせないのは「雑菌を増やさない」ことです。
そのためには、①洗濯槽の掃除 ②衣類量を減らす ③すすぎを2回以上行う という基本的なことも大切です。
もっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
洗っても臭う服のニオイ・加齢臭。見直すならすすぎから!すぐにできる5つの対策
これからの季節、ニオイのお悩みが少しでも軽くなるヒントになると嬉しいです。