【京都市北区】上賀茂神社の名物「やきもち」
唐突ですが、「門前菓子」をご存知ですか?
門前菓子とは、神社やお寺のそばにお店を構え、神社仏閣と深い関係を持ち、名物として愛されてきたお菓子です。
今宮神社の「あぶり餅」や北野天満宮の「長五郎餅」、伏見稲荷大社の「いなり煎餅」など、神社仏閣が多い京都では、実に多くの門前菓子があります。
今回は、その中から上賀茂神社のやきもちをご紹介します。
上賀茂神社の名物「やきもち」
賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)をまつる上賀茂神社は、京都でもっとも歴史がある神社のひとつで、ユネスコの世界遺産に「古都京都の文化財」として登録されています。
上賀茂神社には「やきもち」を名物とするお店が2件あります。
やきもちとは粒あん入りの餅を鉄板で焼いたもの。正式名称を「葵餅」といい、毎年5月に行われる葵祭でも食べられてきたといいます。
「神馬堂」(じんばどう)は1872年(明治5年)創業の老舗。作り方は創業以来変わらないそうです。あまり多くは作らないので、お昼までに売り切れて閉店することも多く、確実に食べるためには早い時間帯に行くことをおすすめします。
映画『男はつらいよ』の第29作「寅次郎あじさいの恋」に登場することでも知られています。
今回訪れた「葵家やきもち総本舗」(あおいややきもちそうほんぽ)は1950年(昭和25年)創業。もちは滋賀県江州産の羽二重糯米、餡は北海道十勝産の大粒小豆を使い、いつまでもやわらかく、コシがある食感が特徴です。これが素朴な味わいで実に美味しい。
また、よもぎを使ったやきもちがあります。
上賀茂神社は2020年(令和2年)から一の鳥居前の宮前広場の整備事業が行われ、2021年(令和3年)に完成しました。
ロータリーから望む風景も以前とはずいぶん変わりました。手前の大鳥居はあらたに設置されたものです。
葵家やきもち総本舗の以前のお店は宮前広場にありましたが、この整備事業により移動し、2022年(令和4年)10月より新しいお店になりました。
久しぶりに来た方は周辺の景色が一変しているので「葵家がなくなった!」と思う方もいるかもしれませんが、安心してください。前の場所から少し南にありますよ。
葵家やきもち総本舗
住所/京都市北区上賀茂本山339
電話/075-366-2463
営業時間/9:00~17:00
定休日/年中無休