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週プレ登場の“マッスル美女”は大学講師に。活躍の場を広げる韓国「美ボディ女神」たち

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
イ・ヨンファ(写真提供:SPOMAX/MUSCLE MANIA KOREA)

以前に独占インタビューを紹介したイ・ヨンファを覚えているだろうか。

2017年4月に行われた韓国最高峰のフィットネス&ボディビル大会「2017 MAX Q マッスルマニア・オリエント・チャンピオンシップ」でファッションモデル女子部門のグランプリを獲得。

突発性難聴と耳管開放症というハンディキャップを乗り越えて最高賞を受賞した姿が感動を呼び、現在はInstagramのフォロワーが120万人を突破するなど、韓国で大人気を集めている“マッスル美女”だ。

(参考記事:障がいを乗り越えてマッスル大会のグランプリ!! 次世代マッスル美女イ・ヨンファの感動セクシー!!

今年2月には日本の『週刊プレイボーイ』でグラビアも披露。日本テレビ系列のバラエティ番組『人生が変わる1分間の深イイ話』に出演するなど、日本にも活動の場を広げている。

近年、韓国で身体を鍛える女性が増えているなか、“美のアイコン”として注目されているのだが、そんな彼女が最近、異色の挑戦に乗り出すという。

今月からソウル大学のデザイン学科で講義を行なうというのだ。

もともとデザイナーとして活動していたイ・ヨンファは、「専攻分野で認められてうれしい。講師として最善を尽くします」と意気込んでいるが、彼女が講師に抜擢されたのは、フィットネス大会での受賞以降、人気と知名度が急上昇したことと無関係ではないだろう。

マッスル美女たちのタレント化はあったが…

もっとも、最近はイ・ヨンファのように活躍の場を広げるマッスル美女が増えている。

振り返れば、マッスル美女が“タレント化”するケースはあった。

韓国のマッスルブームの火付け役となった“奇跡のDカップ女神ボディ”と呼ばれるユ・スンオクなどは、2014年にアメリカで行われた「マッスルマニア・ユニバース世界大会」で東洋アジア女性として初の5位入賞を果たすと、メディアやバラエティ番組で引っ張りだこになっていた。

ユ・スンオク以降も、“脱アジア級スタイル”とされるレイヤンが人気オーディション番組『プロデュース101』にフィットネス・トレーナーとして出演するなど、数多くのマッスル美女がタレント化してきた。

また、その職種がユニークな“マッスル美女”たちも多かった。

先月、独占インタビューを紹介したリュ・セビの本業は女優であるし、今年4月の『マッスルマニア』のミズ・ビキニ部門で4位入賞を果たしたホン・ダヒョンは料理研究家として活動している。総合格闘技『ROAD.FC』でラウンドガールも務めたチェ・ミジンは、もともとは韓国プロ野球・起亜タイガースのチアリーダーで、人気ベスト10にも入る逸材だった。

(参考記事:【画像あり】セクシー美女ぞろい!! 韓国メディアが選ぶ2017年版“韓国チアリーダーBEST10+1”

ただ、最近のマッスル美女たちの傾向は、こうした前例とは異なる。

これまでは、“本業→フィットネス大会で注目”というパターンが多かったが、最近はそこから一歩進んで、“フィットネス大会で注目→多方面で活躍”というパターンが増えているのだ。タレント化だけではなく、さまざまな分野で活躍しているのも特徴だろう。

ジム経営に著書出版、“美尻ちゃん”は結婚

例えば日本の写真週刊誌で取り上げられたこともあるフィットネスタレントのチェ・ソルファは、今年8月に自身の名を冠したフィットネスジム「ソルファ・ジム」をオープンし、話題になった。

チェ・ソルファは、ジムのオープンに合わせて自身のYouTubeチャンネルも開設し、ユーチューバーとしても活動している。

2015年に『マッスルマニア』でモデル・ショート部門1位、ミズビキニ・ショート部門4位入賞を果たしたオ・ユミは、一児の母にしてマッスル美女として活躍する姿が関心を集め、今年7月に著書『セクシーなママのシークレット・ホームトレーニング』を出版した。

ジム経営に著作発表。ソウル大学の講師に挑戦するイ・ヨンファ同様、多くのマッスル美女たちがその活躍の場を多方面に広げているのだ。

そんな中でも異色の選択をして驚かせたのは、ガールズグループ少女時代のメンバー・テヨンに似ているとされるキュートなルックスが人気を集め、“美尻ちゃん”の愛称で親しまれるシム・ウトゥムだろう。

シム・ウトゥムは今月1日、フィットネス関係の会社で代表理事を務める4歳年上の男性と結婚し、大きな関心を集めた。

ちなみにチェ・ソルファとシム・ウトゥムは韓国メディアが選ぶ「マッスル美女ベスト10」にも選ばれるなど一時代を築いた女神(ミューズ)。そんなふたりが新たな選択をしたところに、韓国マッスル美女たちの“たくましさとしなやかさ”を感じずにはいられない。

(参考記事:韓国メディア選定!! 美しすぎる「マッスル・クイーンTOP10」は誰だ!?

現在はトレーナー兼ユーチューバーとして活動しているシム・ウトゥムは結婚しても活動を続け、「恋愛、結婚、運動、自己管理、精神力など、多様なテーマを扱う講演者になりたい」という。そんな彼女にエールを送るファンも多い。

それだけ韓国で健康美への関心が高まり、マッスル美女たちの影響力が大きくなっているということでもあるのだろう。

いずれにしても多方面で活躍する韓国のマッスル美女たち。ソウル大学の講師に抜擢されたイ・ヨンファにはいつか、授業の内容や学生たちの反応を聞いてみたい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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