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食器はその都度洗う?シーツは毎日洗濯?働く女性に必要な「まぁいっか」の合格ライン

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

これだけ女性が忙しくなっているのに、家事に完璧を求めるのは無理な話です。

私の周りには子育てや介護をしながら働く女性が多いので、よくこのような声を聞きます。

・家事をすべてこなすことができず次の日に持ち越してしまうのが当たり前。でも次の日にもできないことが多い。
・仕事が終わると家族にご飯を作るだけで精いっぱい。家は常に散らかっている。
・子どもがいても家事をこなしキレイに生活している人を見てため息が出る。

忙しいから仕方ないと思うこともありますが、SNSなどでだれかが片づけや掃除、料理にていねいに取り組む様子を目にすると、私ももっと頑張らなくてはとつい思ってしまうことがあります。

食器はこまめに洗わないといけないのか?

私は堂々と「食器洗いは溜め込む派です!」と言い切ったらびっくりされたことがあります。

確かに食器をすぐに洗い、シンクに何もないキレイな状態は本当に気持ちがよく、できればすぐ洗っていつもその状態をキープしたいと思うのですが、私はなかなかこまめに動けません。

だから、私はまとめて食洗機で洗うので溜め込む派で全く問題ないと思っています。

また

本にシーツは毎日洗うとよいと書かれていたのですが、私には無理でした…。

というメッセージを頂いたこともあります。

私はシーツではなく敷パッド使用していますが、毎日洗っていません。夏なので冬よりは洗う頻度は増えますが、毎日は洗っていません。

忙しい現代に必要なのは「まぁいっか」の合格ライン

仕事や子育てで精一杯の毎日だから、少しでも楽になるようにと生活や家事のヒントをSNSから手に入れることもあると思います。

でも誰かの生活と同じようにできなくても全く問題ありません。

私は片づけや暮らしに関する仕事柄、いつもちゃんとしなくてはいけないと思い、子どもには「片づけなさい」と言ってばかりで、常に掃除や片づけをしている時期がありました。

その結果、家はいつもキレイでしたが、家族や自分を追いつめていることになっていました。

ちゃんとすることが正解ではなく、家の中の雰囲気がどうあるのかが大事です。

そのためには、洗っていない食器を溜めても食洗機でまとめて洗うからOKとか、100点ではなく「まあいっか」と思える自分なりの合格ラインがあるとよいのではないでしょうか。

自分の合格点が低くなることで同じように完璧にできない家族のことも認めることができます。

家事をちゃんとこなすこと(100点満点)を目的にし、自分のゆとりがなくなっては意味がありません。

シンクに食器が溜まっていなかったりシーツが清潔なことも大切ですが、自分の気持ちにゆとりがあることが何よりも大切です。

どのくらいの状態であれば、自分の気持ちに余裕があり、なおかつ自分が納得できるのか「まぁいっかの合格ライン」があることが、忙しい現代の世の中には必要なのかもしれません。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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