8日(木)の東京都心は、10月上旬として49年ぶりの寒さも?
11月下旬並みの寒さ
あす8日(木)の関東周辺の予報をみると、ズバリ雨で、最低気温も最高気温もほとんど15℃前後の予想となっています。
最高気温に関して言えば、東京など11月下旬並みの所も多く、まさに季節外れの寒さで、この時期としては記録的な寒さとも言えそうですが、なぜこんなに寒くなるのでしょうか。
それはタイトル画像にある通り、北東からの冷気(寒気)の流入に理由があります。
北東風で冷気(寒気)流入
上図はきょう7日(水)からあす8日(木)にかけての上空500メートル付近の気温の予想です。
これによると、北日本の東にある冷たい空気(寒気)が8日(木)に日付が変わるタイミングで、北東方向より関東平野にどっと流れ込んでくるのが明瞭となっており、しかもそのまま雨の降り続く8日(木)日中にかけてもほとんど同じような状態が続く見込みです。
今度は上空500メートル付近の気温に注目すると、この冷気(寒気)は大体11℃~12℃位と予想されており、もしこの状態(関東特有の下層状態)で雨が降れば、関東平野の地上気温はせいぜい2℃~3℃しか上昇しませんので、地上の気温は15℃に届かない可能性も大きくなります。
つまり、あす8日(木)に日付が変わるタイミングで、もし15℃をすでに下回っていれば、そのまま1日中15℃に届かないで終わる可能性もあると思われます。
最低気温14℃、最高気温15℃
きょう夕方に発表された東京都心のピンポイント予報をみても、まさにその通りの予報となっており、あす8日(木)は1日中、14℃~15℃の低温で推移する予想となっています。
きょうの東京都心は予想より早く、昼頃には雨が降り出し、気温も下降傾向で、17時30分現在、すでに16.6℃まで下がってきています。
もしこのまま雨とともに気温が下がり続け、あす8日(木)に日付が変わった時点でもう15℃を下回っていれば、そのままあす日中から夜にかけても15℃未満で推移する可能性があり、もし最高気温が15℃未満となれば、今の時期としては記録的な寒さとなります。
15℃未満なら49年ぶり
上図は秋のシーズンが始まる9月から10月上旬にかけて、観測のある1875年以降(過去145年間)、東京都心の最高気温15℃未満の日を調べたものです。
まず9月に関して言うと、最も低い最高気温の記録は15.8℃(1892年9月22日、1908年9月25日、1912年9月30日)で、最高気温15℃未満の日は1日もありませんでした。
10月上旬になると季節の進みとともに出始め、過去145年間で合計14日ありますので、ざっくり平均すれば10年に1日程度の出現率となります。ちなみにこのすべての日で雨を観測しており、さすがに今の時期に晴れての15℃未満ということはほぼあり得ないのだと思われます。
またこの記録はかなり以前に出た日が多く、最も近いところでも、49年前の1971年10月10日14.9℃となりますので、もしあす8日(木)の最高気温が15℃未満ということになれば、今の時期(9月から10月上旬まで)としては、49年ぶりの寒さということが言えるかと思います。
また15℃未満にならなくとも、今の時期としては珍しい寒さと言えるでしょう。
ちなみに、1934年は10月6日~8日にかけて、3日連続で13℃前後の寒さとなっており、今の平年値で言えば12月上旬頃に相当しますので、いくら100年ほど昔といえども、かなりの寒さだったのではないでしょうか。