新たな熱帯低気圧が発生し北上へ
東北や北陸は再び大雨に警戒
タイトル画像にある積乱雲群が沖縄地方に雷を伴った激しい雨をもたらしています。この積乱雲群は、太平洋高気圧の周りを回るように朝鮮半島から日本海へ進み、あさって19日(水)午後にはその位相が東北から北陸にかけて到達する計算です。
最も雨が強まりそうな地域にはまだブレがあるものの、記録的な大雨となった秋田県でも再び大雨となるおそれがあり、今後の情報にくれぐれもご注意ください。(関連記事)
新たな熱帯低気圧が発生へ
一方、フィリピンのはるか東海上で低圧部が発生しています。低圧部とは雲の循環は認められるものの、その中心付近がはっきりとしない熱帯擾乱(ねったいじょうらん)のことで、中心付近がはっきりと分かるようになると、熱帯低気圧に名前が変わります。熱帯低気圧からは台風が発生することが多々あるため、低圧部はいわば台風のもとになるような存在です。
気象庁の予想では、この低圧部はあす18日(火)午後9時までに熱帯低気圧に変わる予想となっています。(予想天気図中のTDマーク)
フィリピンの東海上は30度以上の海水温
熱帯低気圧が発生する予想のフィリピンの東海上の海水温は総じて平年より高く、30度以上となっています。立て続けに通過した台風2号、3号の影響により、6月中旬頃までは平年より低かったのですが、その後は台風の通過がなく、じわじわと上昇している状況です。
台風となり北上か?
気象庁からはまだ熱帯低気圧が台風に変わる予想の発表はないものの、30度以上の海域で発達し、数日中に台風の勢力へ発達を見込む計算が圧倒的に多くなっています。
上図は日本のメインとなるモデルで、熱帯低気圧から変わるであろう新たな台風が週末にかけて、フィリピンの北部付近に到達する予想となっています。
アンサンブル予報や諸外国のモデルをみても、沖縄付近にある太平洋高気圧の周りを回るように進み、フィリピンの北部から台湾付近を北西進する計算が多くなっていますが、なかには太平洋高気圧の勢力が弱まり、かなり強力な勢力で沖縄付近に北上を見込む計算も散見されるため、今後の予想に注意してください。