「絶対に勝てます」ホルヘ・リナレスが語った無敗王者ヘイニー攻略のポイントとは
5月29日 ネバダ州ラスベガス
マンダレイベイ・リゾート&カジノ
WBC世界ライト級タイトル戦
王者
デビン・ヘイニー(アメリカ/22歳/25戦全勝(15KO))
12回戦
元3階級制覇王者
ホルヘ・リナレス(ベネズエラ=帝拳/35歳/47勝(29KO)5敗
以下、コメントは28日の計量終了後。
キャリア52戦目にしてこれまでで最高の状態
今回は本当に調子がすごくいいんですよ。もう1年間以上も試合をやってなかったけど、良かったのはその間もずっと日本でハードワークを積んで来れたこと。昨年8月に予定されたハビエル・フォルトゥナ(ドミニカ共和国)との試合前から多くのスパーリングを積み、ハードな練習をこなして来ました。
そこで新型コロナウイルスに感染してしまい、フォルトゥナ戦はなくなり、1ヶ月休まなければいけなくなったんですけど、9月くらいからまた練習を始めました。その後、試合が決まらない間も会長(帝拳ジムの本田明彦会長)からは「もうすぐだから頑張れ」と言われ続けたんです。
少し時間はかかったけど、今回、5月29日に世界タイトルマッチが決まって本当に良かったです。この試合に向けた練習は1月から継続し、4月以降はカルロス(実弟のカルロス・リナレス・トレーナー)と一緒にヘイニー対策としてのスパーリングを122ラウンドも積んできました。
成田でのトレーニングキャンプは天候に恵まれて、そこでもいい練習ができたし、ラスベガスに来てからも順調です。体重調整もうまくいったからしっかりご飯が食べれて、ウェイトは(計量の)前々日からもうずっとライト級リミットのアンダーでした。
僕もこれが52試合目だけど、減量も含めて、今までで最高の準備ができたと思っています。計量が無事に終わったから、これからゆっくり休んで、明日の夜は素晴らしい試合を見せたいですね。
KOよりも良い試合がしたい
相手のヘイニーも悪くない選手ですね。ただ、今日の計量では疲れているように見えました。(体重調整に)もしかしたら問題があったかもしれません。
彼がチャンピオンなのですから、明日の朝まではリスペクトしますが、試合のときはもうリスペクトはしません。僕にはたくさんの経験とスピード、パンチがある。カルロスと一緒にやってきた今回のキャンプで、ジャブ、左フック、左アッパー、あとストレートを練習してきました。僕の右が怖いから、ヘイニーはリング上では動き回り、下がるんじゃないですかね。だからガードを保つことは忘れずに、中に入ってプレッシャーをかけていきたいですね。
明日の試合で最も重要なのは“スタミナ”、“ガード”、そして“プレッシャー”。僕はなんでもできる選手ですけど、その3つが大切になると思います。いつもそうなんですけど、KOしようとかはあまり考えてないですよ。チャンスがあったらKOもできるでしょうけど、それよりも良い試合がしたいです。
今回の興行にはお客さんも入るから、気持ち的にも違いますよ。ファンは面白い試合を望んでいるでしょうから、綺麗なパンチ、綺麗なコンビネーションを見せたいですね。判定でも、KOでも、絶対に勝てます。頑張ります。
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