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夜通し乱舞する、神々の姿がここに!高千穂神楽…その神秘の世界が繰り広げられた日【神戸市・生田神社】

Hinata J.Yoshioka旅するフォト&ライター(神戸市)

神話のふるさと、宮崎県。とてもスピリチュアルな魅力に包まれたその土地の空気感を、そのままに伝えてくれるのが「神楽舞」です。

中でも、有名なのが高千穂の「夜神楽」。その起源は天照大神の岩戸開きにまでさかのぼる、遥か昔の神話世界の物語です。

三十三番ある神楽の物語を夜どおし踊る夜神楽。本場では冬場に3ヶ月間ほどかけて、民家や公民館など場所を変えながら奉納しているのだそうですよ。

ところで、宮崎カーフェリーの新船「フェリーろっこう」が就航というニュースをご存知でしょうか。最近はテレビコマーシャルでも見かけますが、神戸・宮崎間で新しく就航したそうです。

今回はその記念として、宮崎県の天岩戸神社より神楽舞の方々が舞を奉納しにやって来られたというお話。おかげで「高千穂の夜神楽」が、少し近いような存在になってきましたね。

この度はご縁あって、神戸で高千穂神楽を見ることができたので、その雰囲気をここでお伝えします。

奉納当日。生田神社のご神殿には神楽のための飾り付けがされ、神職さん達や舞の方々がずらりと並んで厳かな雰囲気です。観覧席は満員で立ち見も出るほどの盛況ぶり。

今日演じられるのは、三十三番ある演目のうちの代表的な舞です。手力雄(たぢからお)は、天照大神が岩戸に隠れてしまい世の中が真っ暗になってしまった時に、岩戸を開いてくれた神様です。

その神様と、岩戸の前で舞を踊って天照大神の興味を引いたアメノウズメという神様、その二神の物語を描いた神楽が奉納されました。

秋の収穫への感謝と、翌年の五穀豊穣を祈願して行われる高千穂の夜神楽。お面をかぶって踊る姿は何だか神懸かっていて神秘的でもあります。

普段関わることがないような神話の世界に触れる…これは日本のルーツを辿るような事でもあり、とても貴重な体験なのではないでしょうか。

国の重要無形民族文化財として指定されている伝統の神事「夜神楽」。宮崎県にある高千穂神社の神楽殿では、現地のリアルな空気感の中でその神楽舞を見ることができます。

毎夜20時より一時間程の上演があり、予約をしておくといつでも誰でも見られるのだとか。集落の舞手が交代で奉納する本格的な舞ということで、充分見応えがありそうですね。

実際に神戸で高千穂神楽を見て思ったことは、これを神話の本場に行って、神秘的な空間の中に身を浸しながら「夜神楽」で見てみたい!というものでした。想像しただけで鳥肌ものです。

ラッキーなことに神戸から宮崎へは行きやすく、カーフェリーもあれば伊丹空港から飛行機でも行くことができます。気軽にサッと行ける感じが嬉しいですよね。

行楽の秋。ちょっと足をのばして、宮崎まで旅をしてみませんか?旅をする楽しさに加えて「神秘的な神楽舞を、神話の本場で体験」なんて、とても素敵だと思いますよ。

高千穂観光協会HP (高千穂神楽 拝観予約はここから)
宮崎カーフェリーHP (外部リンク)

※宮崎県では国、県、市町村指定の重要無形民俗文化財の神楽が、未指定のものも合わせると200を超えていて、奉納の時期になると各神社や公民館で見ることができる

旅するフォト&ライター(神戸市)

旅なしに人生は語れない、ノマド系フォトライター。国内から世界各国まであちこち歩きまわって取材する、体当たりレポートを得意とする。趣味は美味しいもの食べ歩き、料理、音楽、ダンス、ものづくり、イベント企画などなど、気になる物には何でも手を出してしまう。南国気質で、とにかくマイペースな自由人。

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