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「議会の自殺」共謀罪だまし討ち採決に野党議員らが批判ー国会のルールを無視、異例の委員会省略

志葉玲フリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)
先月24日、都内で行われた共謀罪に反対する市民らによるデモ (写真:Natsuki Sakai/アフロ)

昨日14日、政府与党は共謀罪法案(テロ等準備罪法案)の法務委員会での採決を省略し、今日15日朝の参議院本会議で採決するという異例の強行策に出た。通常、法案は各委員会での質疑や採決の後、本会議で採決するのが国会の基本的なルールであるが、「緊急を要する場合」に省略することも可能とされている。だが、参議院での共謀罪法案の質疑は、政府与党が目安としていた20時間にも満たず、また共謀罪による取り締まり対象が一般市民にも及ぶこと、国連人権理事会の専門家も共謀罪について危惧しているなど、法案への問題点が改善されたとは言い難い。国会の延長し審議を尽くせば良いことだが、加計学園などスキャンダルの追及を嫌った安倍政権が延長なしに共謀罪法案を成立させるための強行策に出たとの批判は避けられない。異例の委員会省略の批判を、野党議員らは次々にツイッターに投稿した。

(了)

フリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)

パレスチナやイラク、ウクライナなどの紛争地での現地取材のほか、脱原発・温暖化対策の取材、入管による在日外国人への人権侵害etcも取材、幅広く活動するジャーナリスト。週刊誌や新聞、通信社などに写真や記事、テレビ局に映像を提供。著書に『ウクライナ危機から問う日本と世界の平和 戦場ジャーナリストの提言』(あけび書房)、『難民鎖国ニッポン』、『13歳からの環境問題』(かもがわ出版)、『たたかう!ジャーナリスト宣言』(社会批評社)、共著に共編著に『イラク戦争を知らない君たちへ』(あけび書房)、『原発依存国家』(扶桑社新書)など。

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