米中関係(2)
この中華人民共和国政府とアメリカの関係を決定的に悪化させる事件があった。朝鮮戦争であった。第二次大戦終了まで日本の支配下にあった朝鮮半島は、北緯38度線で南北に分かれて独立した。北半分は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が、南半分は大韓民国(韓国)が支配した。その朝鮮半島で1950年6月に戦争が始まった。38度線を越えた北朝鮮軍は、たちまち韓国の首都ソウルを陥落させて、早い速度で南下を続けた。日本に駐留していたアメリカ軍の一部が韓国の支援のために送られたが、北朝鮮側の攻勢が続き、韓国軍とアメリカ軍は南端の港湾都市プサンの周辺にまで追い詰められてしまった。
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