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「ローランギャロス ジュニアシリーズ」開幕! 大会アンバサダーの錦織圭が込める思いとは!?【テニス】

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
錦織圭(写真右)と松岡修造さん(写真すべて神 仁司)

「ローランギャロス ジュニアシリーズ」のアジア本戦(2024年10月16日~20日)が、 第一生命相娯園テニスコート(東京)で開幕する。

 フランステニス連盟(FFT)、アジアテニス連盟(ATF)、日本テニス協会(JTA)が共同で主催する今大会には、アジア8カ国から男子16名、女子16名のトップジュニア選手が出場し、男女それぞれの優勝者には、2025年ローランギャロス・ジュニアの部シングルス本戦ワイルドカードが与えられる。

 試合は4グループに分かれて4名によるラウンドロビン(総当たり戦)が行われ、各グループの1位通過者が準決勝に進む。そして、ワイルドカードをかけて決勝を戦う。

 大会開幕前日となる10月15日には、プルマン東京田町ホテルにて、オープニングセレモニーが開かれ、大会アンバサダーの錦織圭が駆けつけ、今回のジュニアシリーズの意義について語った。

「日本のジュニアに強くなってほしい。アジア選手が集まり、日本人が世界の選手と戦える場を作ってもらえたことに感謝したいですね。自分がジュニアの頃には、なかなかこういう機会がなかったので。選手たちにいい機会になるのかなと思っています」

 錦織は、2006年ローランギャロス・ジュニアの部ダブルスで優勝。プロになってからは、2015年、2017年、2019年にベスト8に進出していて、ローランギャロスでの良い思い出も多い。

「(好きになる)きっかけとなったのが、やっぱりジュニアのダブルスでの優勝。それまでシングルスで、あんまりグランドスラムジュニアの時にいい結果を残せなかった。その中で唯一優勝できたのが、ダブルス。それが、結構自信になったのが、最初。その後(プロになって)、いい試合もたくさんあったし、同時に悔しい試合も多くありました。そういう苦い思い出も経験にはできているかな。(2015年準々決勝、ジョ ウィルフィールド・)ツォンガの試合だったり、(2017年準々決勝、アンディ・)マリーとやった試合だったり、いくつか思い出に残っている試合はあります」

 これまで日本選手は、どちらかと言えば、レッドクレーの苦手な選手の方が多かったが、錦織は違った。

「やっぱり(レッド)クレーでプレーするのは、昔から好きでしたね。自分のプレースタイルに合っていたと思いますし。コートの速さもちょうどいい。自分の背が高くなくても、いろんな球を交ぜれば、勝てたりするのがクレーの特長。いろんなショットを駆使しないと勝てないので、クレーでは楽しいですね。そういう部分が好きなのかな」

 また、オープニングセレモニーの後には、錦織と松岡修造さんによるトークショーも行われた。レッドクレーに馴染みのない日本の子供たちには、まずはレッドクレーでの経験を積んでほしいと錦織は力説する。

「(レッドクレーでの)回数を重ねないことには、なかなかクレーでプレーするのは難しい。もちろん本場のヨーロッパとかに行ければいいですけど。今回、第一生命(相娯園テニスコート)で、フレンチ(ローランギャロス)とはちょっと違いますけど、クレーを同じように作ってもらって、その中でプレーできるので、今回のような機会を大切にしてもらいたいなと思います」

 10月16日から、ジュニアたちの試合が始まるが、東京のレッドクレーコートからパリ・ローランギャロスのレッドクレーコートへとつながるトップジュニアたちの戦いを、ぜひこの機会に見てみてはいかがだろうか。

オープニングセレモニーでの記念撮影
オープニングセレモニーでの記念撮影

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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