【四條畷市】70年前の9月25日、台風13号による被害「ただ悲惨の一言に尽きる外なし」
今から70年前の1953(昭和28)年9月25日は、台風13号による大雨により付近の権現川や清滝川、岡部川、讃良川が氾濫して甚大な被害が発生した日です。四條畷LIFE 2023年8月号によると、当時の四條畷町と田原村の150か所以上でがけ崩れがあり、700棟以上の家屋に被害がおよんだとのこと。四條畷町では人口の3分の1以上が被災したそうです。
権現川の流域には、その後の災害復旧工事の記念碑が残されています。碑文を読むと、台風13号がもたらした被害の様子が記されていましたので、一部ご紹介します。
1953年9月25日、権現川流域では台風13号による大雨に加えて、「山野の崩潰(ほうかい)加わり家屋の流出埋没を初め想像を絶する被害を蒙(こうむ)りただ悲惨の一言に尽きる外なし」と記されています。
さらに、翌26日の大雨が追い打ちを掛けて、「流域の農業用施設は総(すべ)て其(その)機能を失い只(ただ)茫然(ぼうぜん)と見入る」とも書かれているのがわかりました。「見入る」に続く文字について、筆者には「のみなり」と読めましたが、もしかしたら違っているかもしれません。
権現川の写真を撮影したのは、昨日の9月24日です。水量は少なく、穏やかに流れている権現川ですが、70年前は氾濫して家屋に被害をおよぼずほどの大量の水が流れていたのでしょう。その様を少し想像してみました。
こうした記念碑は、当時の災害を今に伝えるとともに、流域住民の防災意識を維持・向上する役割を担ってくれます。秋は台風シーズン、今一度防災対策を点検しようと思います。