1番になれないと怒る子には原因があった!保育士が教える「強すぎる競争心を抑えるたった一言」
こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、現在子育て世代を集めてオンライン講座を開いたり、育児に関する情報の発信を行ったりしている現役の保育士です。
今回は遊びで1番になれないと怒る子の競争心を抑える裏技についてお話ししていきたいと思います。
1番じゃないと納得できない子
子どもたちの遊びの中で、どうしても勝ち負けを避けられない場面は多々あるものです。
それは、かけっこや鬼ごっこなどのような遊びだけでなく、ちょっとした順番決めのじゃんけんなどもあるかと思います。
ところが、負けそうになるとズルしたり、負けた途端に「もうやりたくない」「あいつのせいで負けた」なんて事を言ってしまう子は意外に多いものです。
もちろん、全てのことに勝つことは人生でほぼ不可能ですから、負けることも一つの経験です。
しかし、ムキになって怒ったり、泣いたり、大声をあげたりすることが始まると、
「遊びなんだからさ」
「次は勝てるかもよ」
「そんな事だってあるよ」
なんて言ってみても、火のついた子どもたちを止めることはできません。
全てに全力である子どもたちにとって、負けてしまうことは非常に深刻な事態です。
ところが、結果を伝える時にある一言を付け加えるだけで、1番になれなくても怒ることがほとんどなくなります。
それさえ知っていれば、「また始まったよ…」と、余計な心配をする必要もなくなりますよ。
一体どのような方法があるのでしょうか。
やってみよう!
遊びで負けても子どもが怒らない一言。
それは、勝敗がついた時に「今日は〇〇くんの勝ちだね」と結果を伝えることです。
いかがでしょうか。
「今日は」と付け足すだけで、今の結果が全てではないように感じませんか?
なんだか、明日は自分が勝てそうな気がしてきませんか?
すると、今負けてしまったことがちっとも深刻に感じなくなります。
子どもたちの傾向として、チームで競う遊びよりも、個人で競う遊びの方が勝てなかった時に怒ることがより多いです。
そのため、ドッジボールやサッカーなどよりも、じゃんけんやイス取りゲームなんかで取り入れた方が、効果が表れやすくなります。
どうして深刻にならない?
なぜ、子どもたちは遊びの結果に対して、これほどまでに深刻になってしまうのでしょうか。
それは、遊びでの結果がそのまま家族内やクラス内での自分の立ち位置となってしまうからです。
つまり、勝った子の方が偉くなれるのですね。
ところが、実際に考えてみるとそれはおかしな話です。
勝敗はあくまで遊びの結果であり、気軽に楽しみながら行うためには、遊びでの勝ち負けは現実から切り離さなければなりません。
そのためには、「〇〇の勝ち!」と決定的な伝え方ではなく、「今日は」という言葉を使って「今この場では」という限定的な意味を付け加えるのが良いのです。
そうすることで、気軽な気持ちで遊びを楽しむことができるようになっていきます。
競争するのは遊びだけ
とは言え、遊びでの勝ち負けがそのまま家族内やクラス内での自分の序列となってしまうのには理由があります。
それは、普段から遊び以外の場面で子ども同士を競争させてしまっていることです。
「〇〇くんはもう終わっているよ」
「〇〇ちゃんは出来ていたよ」
なんていったように、兄弟同士や友達と競わせるような言葉をかけてしまっていませんか?
そうすることで、友達を仲間ではなく、敵として認識してしまいます。
すると、相手に勝つことでしか大人から認めてもらえないと思うようになるのです。
そのため、誰よりも自分が上に立つために、負けを認められなかったり、不正をしてでも勝とうとしたりするようになります。
だからこそ、遊びそのものを楽しんでもらいたいと思うのであれば、周りの子を敵視してしまう原因となる競争させることをまずはやめなくてはなりません。
そうすることで、遊びを気軽なものだと捉えることができるようになり、楽しんで参加することができるようになるのです。
まとめ
今回は遊びで1番になれないと怒る子の競争心を抑える裏技についてお話ししました。
子どもが1番になれなくても怒らないためには、「今日は〇〇くんの勝ちだね」という伝え方が良いでしょう。
そういった伝え方をすることで、遊びの結果をその場限りのものにして、現実世界の序列へと引きずらないようにすることができるのです。
とは言え、子どもが遊びでの勝敗を序列だと感じてしまうのは、普段生活をしている場面で大人が子ども同士を競争させてしまっていることに原因があります。
そのため、裏技を使うことも効果的ではありますが、普段から子ども同士を競争させてしまうような言葉をかけないように意識してみても良いかもしれませんね。