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メッツのイグレシアスはロースターに残ることができるのか。2年前に首位打者の二塁手が復帰目前

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジェフ・マクニール(左)とホゼ・イグレシアス Jul 19, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ニューヨーク・メッツは、すでにリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ進出を決めている。そこで、サンディエゴ・パドレスとロサンゼルス・ドジャースのどちらかと対戦する。

 メッツが勝ち上がってきた、ワイルドカード・シリーズとディビジョン・シリーズの計7試合とも、ホゼ・イグレシアスは、二塁手としてスターティング・ラインナップに名を連ねた。レギュラーシーズン最後の、21試合中18試合もそうだ。けれども、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズでは、違う選手が起用されるかもしれない。

 ジェフ・マクニールの復帰が近づいている。マクニールは、9月6日の死球により、右手首を骨折した。その後のレギュラーシーズンは欠場し、ポストシーズンのロースターには入っていないが、ニューズデイのティム・ヒーリーらによると、10月11日と12日にアリゾナ・フォール・リーグの試合に出場するという。ナ・リーグのリーグ・チャンピオンシップ・シリーズは、10月13日に始まる。

 アリゾナ・フォール・リーグでプレーするのは、基本的にはプロスペクトだが、実績のあるメジャーリーガーの「リハビリ出場」も、前例は皆無ではない。ポストシーズンのロースターは、シリーズごと(とシリーズ中に怪我人が出た場合)に入れ替えることができる。

 今シーズン、二塁手としての先発出場は、マクニールが95試合、イグレシアスは57試合だ。マクニールは、ここ2シーズンこそ不振ながら、2年前に首位打者を獲得している。今シーズンも、後半に入ってから離脱するまでの41試合は、打率.289と出塁率.376、7本塁打を記録した。

 もっとも、マクニールがロースターに加わっても、イグレシアスが外れることはなさそうだ。マクニールと入れ替わるのは、ルーキーのルイスアンヘル・アクーニャではないだろうか。

 アクーニャは、ここまでの7試合中6試合に出場しているが、いずれも、途中出場だ。二塁の守備につき、イグレシアスが二塁から三塁へ移った。アクーニャが打席に立ったのは2度だけ。どちらも、三振を喫した。

 マクニールが復帰した場合も、イグレシアスは、併用される可能性もある。マクニールは左打者、イグレシアスは右打者だ。マクニールは、外野を守ることもできる。

 二塁以外の内野3ポジションは、一塁がピート・アロンゾ、遊撃がフランシスコ・リンドーア、三塁はマーク・ビエントスだ。アクーニャがいなくても、遊撃のバックアップには、イグレシアスがなり得る。

 今年のポストシーズンにおけるイグレシアスについては、こちらで書いた。

「ポストシーズンに残る8チームにはかつてのエンジェルスが10人。大谷、イグレシアス、キンターナ…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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