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【チョコレートの歴史】泡立つ杯、神々への贈り物!マヤ文明とチョコレートの神秘

華盛頓Webライター
credit:pixabay

マヤの地において、チョコレートは単なる飲み物を超えた特別な存在でした。

紀元前600年ごろからその姿が記録され、公式儀式や婚礼、宗教儀式の中心に据えられてきました。

カカオ豆は通貨としても用いられ、貴族たちはこれを贈り物に選び、神々への供物として捧げたのです。

庶民がこれを口にできたかどうかは謎のままですが、その刺激は成人男性の特権とされていました。

マヤの人々は、カカオ豆を焙煎し、石の上で丹念にすり潰してペーストを作り、それを水や香料と混ぜました

イヤーフラワーやバニラを加え、泡立て器「モリニージョ」で攪拌して生まれるふんわりとした泡が、飲み物の品質を決める重要な要素でした。

この泡立つ茶色の液体は、香り、色、泡の濃さでその価値を示したのです。

カカオは神話と深く結びつき、守護神エクチュアへの信仰とともに、神々の贈り物として崇められました

血とカカオの象徴的な繋がりは、後のアステカ文明に受け継がれ、神聖な儀式の中で重要な役割を果たしました。

マヤのチョコレート文化は、文明の崩壊後もその輝きを失わず、新たな地へと広がり続けたのです。

ソフィー・D・コウ&マイケル・D・コウ著、樋口幸子訳(1999)『チョコレートの歴史』河出書房新社

Webライター

歴史能力検定2級の華盛頓です。以前の大学では経済史と経済学史を学んでおり、現在は別の大学で考古学と西洋史を学んでいます。面白くてわかりやすい記事を執筆していきます。

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