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【台風10号】「警報級」の雨は2日までか…ついに終わりが見えるも次の熱帯低気圧が発生:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
1日9時の予想天気図(気象庁HP)。北日本に前線、紀伊半島に台風、南海上に熱低。

台風10号は1日も引き続き紀伊半島付近を迷走しつつも、1日夜までに熱帯低気圧に変わり、さらに2日(月)~3日(火)にかけて一気に東の海上へと抜けていく見通しになってきました(※追記:1日12時に東海道沖で熱帯低気圧に変わりました)。
「警報級」の雨もようやく2日(月)まででおさまるところ多い見込みで、やっと長いトンネルの出口が見えてきそうです。

ただ、南の海上にはすでに次の熱帯低気圧が発生しています。今後の見通しも含めて気象予報士が解説します。

1日も近畿~関東は大雨警戒

1日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
1日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

台風10号はほぼ低気圧に変わりかかっている状態ですが、それでも暖かく湿った空気を大量に持ち続けていて、31日も岐阜県で川の氾濫による被害が出ました。
1日も近畿~関東を中心に滝のような非常に激しい雨が降ったりやんだりするところが多いでしょう。

東海では2日朝までに三重で200ミリ、岐阜で180ミリ、静岡で150ミリの雨が降るおそれがあります。
また夜は特に近畿で降り方が激しくなり、滋賀では2日朝までに150ミリの雨が予想されています。

台風10号の予報円(気象庁HPより)。
台風10号の予報円(気象庁HPより)。

台風10号は1日のうちに熱帯低気圧に変わりながら近畿中部そして北陸に向かって北上し、次第に偏西風に乗って2日(月)~3日(火)には一気に日本の東の海上へと抜けていく見通しです。

「警報級」に終わりが見えた!次の熱帯低気圧の影響は?

大雨警報が出る可能性のある地域(左:2日、右:3日)。気象庁HPを元に作成。
大雨警報が出る可能性のある地域(左:2日、右:3日)。気象庁HPを元に作成。

これまで1週間以上の長期にわたり、広範囲で大雨警報が出るような雨の降り方になっていましたが、ようやく終わりが見えてきました。

2日(月)はまだ近畿~北海道で大雨警報の可能性があるものの、3日(火)には北海道の一部だけとなっています(気象庁発表、1日5時時点)。

なお、2日(月)に関してはこれまで台風10号の影響が比較的小さかった北陸~東北の日本海側で雨が強まるおそれがあり、最新の情報を確認してください。

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

一方で、フィリピン付近に発生している熱帯低気圧の今後の影響についてはまだ予測に幅がありますが、発達しながら次の週末には沖縄に接近している可能性があり、週間予報でも6日(金)~7日(土)にかけて那覇は雨マークです。

台風の発生数(平年値)は8月が1位9月が2位ですから、今後も台風の影響を受けやすい時期が続きそうです。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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