フェイスブック情報流出8700万人、今すぐに学ぶべき『アプリ』設定は【自分のみ】
KNNポール神田です!
漏洩情報は、当初の推定5,000万人から3,700万人拡大し、8,700万人規模に及んだ。しかもその大半が米国でのFacebook利用者であり、2016年米大統領選に活用された可能性がある。この選挙によってトランプ大統領が誕生する。何よりも、SNSの中でも、リアルな本人の情報がヒモづけされているFacebookの情報漏洩は利用度がものすごく高い。詳細な個人情報から住居、地域、関心、知人、ネットワークの広さまで利用される。Facebookに情報を提供すればするほど情報の利用度と価値は高まっている。
米Yahoo社の30億アカウント流出よりも、価値の高いFacebookの個人情報
2013年8月の米Yahoo社の30億アカウント流出は衝撃を与えたが、30億件はのべ合計数のアカウントであり、静的なアドレスや電話番号、生年月日、パスワードである。一方、Facebookの情報漏洩の要因は、そのほとんどが『アプリ』経由である。『占いアプリ』や『心理アプリ』『クイズアプリ』などがあり、そのアプリを利用したいと思った人が、自ら望んで、そのアプリを登録し、利用し、自分の個人情報のみならず、友達リストなどを明け渡してしまうところに問題がある。あなたの友達に一人でも「不注意なFacebookの友達」がいるだけで、あなたの個人情報も漏洩してしまい、さらに自分の友達のリストも危険にさらされるのがFacebookの最大の怖さなのである。
情報流出の原因はFacebook『アプリ』
その27万人の「友達リスト」は、推定5000万から8700万人への情報漏えいへと拡大したのだ。
米Yahoo社の30億件ものリストは、インターネット黎明期の頃からの登録などに利用された使い回しの個人情報である可能性が高く、すでに劣化している個人情報や無料メールのアドレスなどであった。反対に、Facebookアプリは、『アプリ』自身に関心を示し、実際に利用されている生きている本人情報、さらにその友達のリスト等が、Facebook社ではない、まったく第三者のFacebookアプリ開発社に提供されている。そのFacebookポリシーと仕様が最も怖いのだ。
Facebookのサイトにも『アプリ』が明確に公開情報を利用することが明記されている。
Facebook『アプリ』を知らず知らずにインストールすると、このような情報がアプリ開発社に渡ってしまっていることを必ず理解しておきたい。そしてほとんどのFacebookユーザーが、それを知らないで、承認してしまっている。
Facebook『アプリ』の表示範囲と投稿の共有範囲は『自分のみ』にする
当然、Facebookの『アプリ』は普段意識することがないが、だまされたと思って、必ずFacebookの【設定】をこの機会にチェックしておきたい。そして記憶のない、使っていないような『アプリ』は、今すぐに削除すべきだ。特に、『占い系アプリ』『診断系アプリ』などだ。一度使ったら、ずっと居残り続けている。
Facebook『アプリ』は、『Facebookログイン』などで他のウェブサービスなどのIDとパスワードにも利用されているが、あなたの属性が利用されないように、利用制限を必ず『自分のみ』にして、万一の時にも「友達」に迷惑をおよばないようにこころがけておきたい。設定方法は下記のとおりだ。
モバイルOSでは…
【1】【三】マークをタップし、最下部の【設定】を選択。
【2】【アカウント設定】
【3】最下部の【アプリ】をタップ
【4】アプリとウェブサイト
【5】【表示】>【アプリの共有範囲】>【自分のみ】
PCブラウザでは…
【逆▲マーク】をクリック、右のカラムの【アプリ】を選択
画面右上の【逆▲マーク】
https://www.facebook.com/help/218345114850283?helpref=about_content
個々のFacebook『アプリ』には膨大なあなたのプロフィールや友達リスト投稿、近況が利用される。アプリの共有範囲を【自分のみ】にしておくことは必須の防衛手段だ。
Facebook『アプリ』を定期的に見直し、チェックすることによって、自分の情報を守ると同時に【友達リスト】を公開しないですむ。万一の情報漏洩に対しても、これで防御することができる。
まずは、見知らぬあやしいFacebook『アプリ』は、必ず自分で定期的にチェックし、削除しておくことが一番重要である。そして、Facebookに必要以上の個人情報を与えすぎないことも、これからの時代には重要なリテラシーでもある。