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今週はじめは全国的に気温上昇 北海道で30℃近い高温も

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
27日(月)の上空約1500mの気温。暖色が濃い所ほど高温。

今週はじめは日本列島に、この時期としては暖かな空気が流れ込みます。最高気温は25℃前後まで上がる所が多く、特に高温の空気が流れ込む北海道では、30℃近い所も出てくる可能性があります。

各地で今年一番の気温に

27日(月)は、札幌で25℃前後まで上がり、十勝地方や北見地方では30℃近くまで上がる所が出てきそうです。

北海道でそれだけ気温が上がるわけですから、当然、全国的にも気温は上昇。東京都心でも今年初めて25℃以上の夏日となるなど、28日(火)にかけて、各地で今年これまでの一番を争うような気温となりそうです。

北海道でなぜ高温に?

一般的に、高温の空気は南から来るイメージがありますが、今回は「西」から来ます。

大陸でひとあし早く暖められた空気が西から流れてきて、特に高温の部分が北海道に流れ込む形となります。

さらに、その暖かな空気が北見山地や日高山脈などを越える際に、フェーン現象が起こり、山地東側の十勝地方や北見地方で、いっそう気温が上がりやすくなるわけです。

こういうパターンの時は、日最高気温のランキング上位を北海道が占めたりして「異常だ」と騒がれることもありますが、初夏に本州付近に高気圧がある時は、しばしば起こります。

気をつけたい車内の熱中症

今年のゴールデンウィークは、西日本や東日本を中心に25℃前後の日が多く、30℃近くに達する所も出てきます。

車を使う人が増えるタイミングですが、これだけ気温が上がると、気をつけたいのが車内での熱中症です。外気温が20℃くらいでも、締め切った車内は50℃くらいまで上がることがあり、短時間でも子どもを残しておくのは危険な状態になります。

ここ数年は、車内の熱中症が報じられることは以前に比べると減りましたが、それでも無くなったわけではありません。

起こることが減ると、知らない人が増えてしまうところに、災害の難しさがあります。

「相手はこれくらいの常識、知っているだろう」と思い込みをせず、話に出して、災害の芽を摘みたいですね。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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