誰もが感じるマスクへのあるある不満点
マスクへの最大の不満点は眼鏡装着者限定
花粉症や風邪、のどの乾燥防止、周囲環境対策など、この時期は何かとマスクのお世話となることが多い。各小売店ではマスクの専用コーナーが設置され、それこそ飛ぶように売れ、品切れの札がかけられていく。道行く人も施設内で働く人も、マスク姿を多数目に留めることになる。
そのような「マスク時代」の昨今。マスクを利用する時間が長くなるほど、マスクに係わるさまざまな、想定していなかった影響が生じることがある。その事態に遭遇し、人々はどのような不満を持ち、改善してほしいと考えているのだろうか。インターワイヤードのDIMSDRIVEが2014年3月に発表した、マスクに関するアンケート調査結果から、その実情を探る。
次のグラフは調査対象母集団のうち何らかの理由でマスクをつける人72.1%に対し、マスクに関する不満点、改善してほしい点を複数回答で尋ねたもの。最上位項目は「眼鏡が曇る」で半数近くの45.3%が同意を示す形となった。
「眼鏡が曇る」は当然眼鏡装着者限定となるが、本当に困る話に違いない。マスクを付けると自分の息が上に漏れ、それが温度差により眼鏡を曇らせてしまうというもの。最近ではこれを防ぐタイプの形状をしたマスク、あるいは眼鏡用の曇り止めクリーナーも登場しているが、まだまだ少数派。
次いで多いのは「耳が痛い」で37.1%。これはマスクのサイズが合わない、耳にかけるゴムの部分がキツイ場合によく起きる。耳の付け根に「耳が取れちゃうかも?」という位の痛みを覚え、装着し続けるのが苦痛になり、つい外してしまった経験を持つ人も多いはず。
「息苦しい」「鼻水、メイクなどがマスク内側につく」「メイクが落ちる」も良くある話。もっともこれらは、それ位に口や鼻に密着しないとマスクとしての効果が期待できなくなるため、仕方がない面もある。他方「フィットしない」「着用しないとフィット感が分からない」は、密着していない、するかどうかが分からないといった、「息苦しい」などとは逆の悩みどころではある。
最近ではアヒル口のような、あるいは工業関係者・専門医が使う、口や鼻をカバーする部分が立体化しており、密着化を果たす一方でマスク内部と顔の部分との接触面を極力少なくしたマスクも多数一般販売されるようになった。これらのマスクならいくつかの不満は解消できる。もっともお値段も得てしてお高め。マスクが消耗品として使われることを考えると、躊躇してしまう。
問題の解消方法はあるものの、得てしてコストパフォーマンスという新たな問題が発生する。マスク問題は一筋縄では解消できそうにもない。
心ひかれるフレーズもやはり「眼鏡の曇り」
やや余談になるが、問題が存在すれば、その問題を解消し得る特性を持つ商品へは魅力を覚えるはず。マスクの商品案内などで、目に留まる、魅力的だと感じてしまうフレーズについて今調査では尋ねているが、最上位には「眼鏡が曇らない」、続いて「抗菌」が続いている。
やはり「眼鏡が曇らない」はマスク着用者にとって至上命題で、魅力的に見えてしまう。また全般的には女性の方がマスクへの要望が強い。それだけ健康に留意しているのか、あるいはマスクを着用する機会が多いのかもしれない。
ちなみに、多分に女性特有の「メイクが崩れにくい」とするフレーズは26.5%で第8位。それなりに重要、魅力的な要素ではあるが、眼鏡が曇らない、抗菌などの方が大切なようである。
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