Yahoo!ニュース

嵐・櫻井翔が聞く、ちょうど1年後のワールドカップ日本大会へ。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
著者撮影

 ラグビーワールドカップ日本大会開幕まであと1年となった9月20日、都内で「ラグビーワールドカップ2019日本大会 1YEAR TO GO KICK-OFF EVENT」という記念イベントがあり、嵐の櫻井翔さん、俳優の舘ひろしさん、ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフヘッドコーチ、元日本代表の大畑大介さんがトークセッションに参加。大会の魅力を語った。

 千種高ラグビー部OBでもある舘さんは大会のPRキャプテンに就任。慶応幼稚舎でプレー経験のある櫻井さんとともに、大会を周知する。トークセッションでは櫻井さんが聞き手となった。

 以下、トークセッション時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

櫻井  (日本代表は今年の)11月にはオールブラックス(ニュージーランド代表)、イングランド代表と試合をします。いまの日本代表のコンディションはどうでしょうか。また、どんな試合にしたいですか。

ジョセフ  6月にイタリア代表戦、ジョージア代表戦があって、やっとここでチームのポテンシャルを発揮できた(2勝1敗)。次の対戦は、世界の強豪です。オールブラックスは世界一、イングランドも昨年世界ランク2位。ワールドカップの準備に向け、こういう試合は重要になってくると思います。

櫻井  僕、嵐というグループにいるんですが、イタリア代表戦は嵐の皆で観てました。すごくいいゲームでしたよね?(6月9日に34-17で勝利した第1テストのことか)

ジョセフ  この何年間か、スーパーラグビーという世界最高峰リーグで日本人選手(サンウルブズ)が世界の強豪(の選手)と、毎週、定期的に色々な経験を積んできています。間違いなく力はついてきています。ただ、まだまだここからだと思います。

櫻井  リーチ マイケル選手も初戦が大事だと仰っています。ロシア代表戦はどのように入っていきたいですか。

ジョセフ  タフな試合になると思っています。ロシア代表は最後にプール戦に入ったので不明なところも多いですが、今回、じっくり研究します。11月、ロシア代表と対戦します(日本協会は9月20日の時点で未発表)。国民の皆様はイングランド代表戦、オールブラックス戦を注目していると思われますが、ワールドカップへの準備という意味ではロシア代表戦が大事になると思います。

櫻井  大畑さん、第2戦目はアイルランド代表戦。めちゃめちゃ強いですよね。どういう試合を期待したいですか。

大畑  いやぁ、めちゃめちゃ強いです。ロシア代表戦を終えて残り3戦、最後のスコットランド代表戦が(決勝トーナメント進出への)ポイントになるという思われ方もしていますが、やっぱり何が大事って、初戦だと思うんですよね。それいかんでアイルランド代表戦の戦い方が変わる。そして、アイルランド代表がどういうチームかというと、いい時と悪い時の幅が非常に小さいチームです。また、世界最強のニュージーランド代表の連勝記録を止めた。厳しい環境になればなるほど力を発揮するのがアイルランド代表なんですよね。前回大会の(日本代表が下した)南アフリカ代表よりしっかりとした準備をしてくる。前回よりも間違いなく強敵だと思います。

櫻井  舘さんはワールドカップイングランド大会を現地でご覧になっているんですよね。

舘  スコットランド代表戦を観ました。あれはね、(南アフリカ代表戦から)中3日しかなかったんですね。少し、レフリーがスコットランド代表寄りじゃなかったかなと(場内、笑い)。最初キックオフのボールをノックオンしているのに取らなかった。それにブーブー言っていたのですが、全然、通じなくて!

櫻井  ワールドカップの会場の熱気、雰囲気はどれくらいすごいんですか。

舘  これ、本当にすごいんです。僕はオールブラックスが大好きなんですけど、オールブラックスの連中って、普段のテストマッチでは割と様々な色のスパイクを履くんです。でも、ワールドカップでは、全員、黒。それだけワールドカップに賭けている。それに前回からはキャプテン先頭に三角形の陣形を組んでウォークライ、ハカをやるんです。そのぐらいオールブラックス、ワールドカップに賭けてますね。

櫻井  選手の立場から見て、いかがでしょうか。

大畑  4年に1度というスパンでいうとオリンピック、サッカーのワールドカップが象徴的だと思うんですが、ラグビーの選手も当然、ワールドカップをターゲットにしている。リオデジャネイロのオリンピックからは7人制が採用されていますが、やはり世界最高峰の戦いはワールドカップ。日本でおこなわれることにはすごく大きな意味があります。それまで強豪国、地域でおこなわれていたワールドカップがアジアで初めて(開催)。ラグビー自体が真のグローバルスポーツになるか(が問われる)大きな大会だと思うんですよね。大きなポイントになるのは開催国ジャパンの躍進。そしてそれを支えるのは、大会の一部であるファンの力です。大会の一部になるチャンスは、まだ残っていますよね。9月19日からチケットの一般抽選販売が始まりました。自分年表にワールドカップと刻んでもらえれば、間違いなくワールドカップ成功に繋がります。

櫻井  最後に、ヘッドコーチから意気込みを。

ジョセフ  まずターゲットはトップ8です。順位をそこまで引き上げるのが私の任務だと思っています。まだ1年ありますが、その前にもビッグマッチが控えています。大事になるロシア代表との初戦に向け、11月、しっかり準備して挑んでいきたいと思っています。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

すぐ人に話したくなるラグビー余話

税込550円/月初月無料投稿頻度:週1回程度(不定期)

有力選手やコーチのエピソードから、知る人ぞ知るあの人のインタビューまで。「ラグビーが好きでよかった」と思える話を伝えます。仕事や学業に置き換えられる話もある、かもしれません。もちろん、いわゆる「書くべきこと」からも逃げません。

※すでに購入済みの方はログインしてください。

※ご購入や初月無料の適用には条件がございます。購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。

向風見也の最近の記事