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ポストシーズンのサヨナラ勝ちはチーム史上3度目。サヨナラ打の相手は3人合わせて1000セーブ以上!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ケテル・マーテイ(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)Oct 19, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 アリゾナ・ダイヤモンドバックスは、0勝2敗で迎えたリーグ・チャンピオンシップ・シリーズの第3戦に、サヨナラ勝ちを収めた。1対1の9回裏、1死満塁の場面で、ケテル・マーテイクレイグ・キンブレル(フィラデルフィア・フィリーズ)からセンターへヒットを打った。

 ESPNスタッツ&インフォによると、マーテイはポストシーズンでサヨナラ打を記録したダイヤモンドバックス3人目の選手。1人目は、2001年のディビジョン・シリーズ第5戦のトニー・ウォーマック、2人目は、2001年のワールドシリーズ第7戦のルイス・ゴンザレスだという。

 22年前、ウォーマックは、1対1の9回裏、1死一、三塁の場面で打席に立ち、スクイズに失敗して――バットに当てることができず――2死二塁となった後、レフトとセンターの前に落ちるヒットを打った。ゴンザレスのサヨナラ打は、2対2の9回裏、1死満塁から。こちらは、レフトとセンターの前というより、遊撃を守るデレク・ジーターの後方に落ちた。

 ゴンザレスの前の前の打者だったウォーマックは、二塁打を打ち、走者2人のうち1人を生還させた。ウォーマックとゴンザレスの間は、現ミルウォーキー・ブルワーズ監督のクレイグ・カウンセルだ。こちらは、死球で出塁した。

 ポストシーズンでダイヤモンドバックスの選手にサヨナラ打を打たれたのは、スティーブ・クラインマリアーノ・リベラ、キンブレルの3人だ。それぞれの時点における、彼らのレギュラーシーズン通算セーブを合計すると、24セーブ+215セーブ+417セーブ=656セーブとなる。その後も含めると、39セーブ+652セーブ+417セーブ=1108セーブだ。リベラの通算セーブは歴代1位、キンブレルは歴代8位に位置する。

 クラインは、翌年のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第5戦にも、サンフランシスコ・ジャイアンツのケニー・ロフトンにサヨナラ安打を打たれている。どちらも、そこで、セントルイス・カーディナルスの敗退が決まった。一方、リベラとキンブレルがポストシーズンに打たれたサヨナラ打は、スクイズや犠牲フライを含め、他にはない。

 なお、リベラは、ポストシーズンの通算42セーブも、誰よりも多い。2位のケンリー・ジャンセン(ボストン・レッドソックス)が20セーブ、3位のブラッド・リッジは18セーブなので、2人合わせてもリベラに届かない。キンブレルの通算10セーブは、こちらも歴代8位だ。アロルディス・チャップマン(テキサス・レンジャーズ)と並んでいる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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