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天気回復とともに全国的に黄砂飛来!やりがちなNG行動とは?気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
29~30日にかけて黄砂が飛来する予想。図は30日9時の予測(気象庁HPより)。

今日29日には午前中はまだ雨や風が強まって荒れた天気になるところがありますが、その後は西から天気が急速に回復し、気温も急上昇する見込み。

ところが、天気が回復するとともに大陸からやってくるのが黄砂です。

この時期は花粉対策でもともとマスクをして外出する人も多いと思いますが、花粉と黄砂は何が違うのでしょうか。また、黄砂ならではの「やってはいけないNG行動」とは?

荒天のち春の陽気

3月29日9時の予想天気図(気象庁HPより)
3月29日9時の予想天気図(気象庁HPより)

今日29日は本州の南岸を進む低気圧の影響で、午前は四国~関東の太平洋側で激しい雨が降るところがあり、静岡県内など一部は大雨警報級の雨になるところも出てきそうです。

日本海にも低気圧がある影響で、北陸でも雨が強まるところがあるでしょう。

ただ午後になると天気は西から急速に回復し、低気圧が持ち込んだ暖気によって気温が急上昇。広い範囲で20度を超えて、九州・四国や関東では25度以上の夏日となるところもありそうです。

全国的に黄砂飛来!一部で交通影響も

(左)3月29日21時、(右)3月30日9時の黄砂予測(気象庁HPを元に作成)
(左)3月29日21時、(右)3月30日9時の黄砂予測(気象庁HPを元に作成)

毎年春になると幾度となく大陸からやってくる黄砂ですが、今回は今日29日の夜の時点で九州と東北、そして明日30日にはほぼ全国的に飛来する予想となっています。

すでに中国大陸では視程(見通しがきく範囲)が2キロを切るような濃度の高い黄砂が観測されていて、空の便に影響が出るおそれがあり、週末にかけて飛行機を利用する予定の方は注意が必要です。

黄砂が飛ぶ時のNG行動とは?

春の空に飛ぶものと言えば黄砂だけでなく花粉もありますが、花粉が飛ぶ日には、外に干した洗濯物を手で払ってから取り込むという人が多いと思います。
しかし黄砂の場合、これはNG。

というのも、花粉なら手で払うことである程度は取り除くことができますが、黄砂は大陸の砂漠由来のためガラス質のとがった砂が含まれていて、服の繊維に深く入り込んでしまい、手で払ってもなかなか取れないからです。
そのため、はじめから外干しはせず部屋干しするしか解決策がありません。

また、車に降り積もった黄砂の汚れを拭き取る人もいますが、これもNG。
先述の通り黄砂にはガラス質の砂が含まれていて、拭き取ると車を傷つけてしまいます。
拭き取らずに水で洗い流すようにして、さらにその際は「ちょっと多すぎるかな?」と思うくらいたっぷりの水で流すようにしてください。

気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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