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30チームから本塁打の現役選手はスタントンが15人目。1度の移籍で達成した選手は他にもいるのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジャンカルロ・スタントン(ニューヨーク・ヤンキース)Apr 10, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月10日、ジャンカルロ・スタントン(ニューヨーク・ヤンキース)は、今シーズン4本目のホームランを打った。

 相手は、ブライアン・ホーイング(マイアミ・マーリンズ)だ。それまで、スタントンは、マーリンズの投手からホームランを記録したことがなかった。これにより、30チームからホームランとなった。

 MLB.comのブライアン・ホークによると、30チームからホームランを打った現役選手は、スタントンが15人目だという。ここには、昨シーズン終了後にFAとなったままの選手、エバン・ロンゴリアトミー・ファムは含まれていない。これは、ホークが見落としているということではない。「現役選手」と訳したが、ホークは「アクティブ・プレーヤー」と表現している。

 また、30チームからホームランを打ち、すでにキャリアを終えている選手は、50人以上を数える。

 スタントンは、今シーズンがメジャーリーグ15年目だ。フロリダ/マイアミ・マーリンズ(2010~17年)とヤンキース(2018年~)の2チームでプレーしてきたので、最少の移籍回数で30チームからホームランを達成、ということになる。

 例えば、現在、スタントンとともにプレーしているアーロン・ジャッジは、ここまで、ヤンキース一筋だ。ヤンキースから移籍しない限り、これから何本のホームランを打っても、30チームからホームランにはならない。最多でも、29チームからだ。現時点では、ヤンキースとセントルイス・カーディナルス以外の28チームからホームランを打っている。

 ただ、1度の移籍で30チームからホームランは、スタントンだけではない。スタントンを除くアクティブ・プレーヤー14人のうち、ムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)とマット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)は、1度しか移籍していない。それぞれ、ボストン・レッドソックス→ドジャース、オークランド・アスレティックス→ブレーブスだ。

 なお、30チームからホームランにリーチをかけている選手が何人いるのかは調べていないが、フレディ・フリーマン(ドジャース)は、その一人だ。ホームランを打っていない相手チームは、カンザスシティ・ロイヤルズだけ。今シーズン、ドジャースとロイヤルズは、6月14日~16日に3試合を行う。フリーマンも、過去に1度しか移籍していない。こちらは、ブレーブス→ドジャースだ。

 ちなみに、ドジャースのラインナップでベッツとフリーマンの間に位置する大谷翔平は、25チームからホームランを打っている。ホームランを打っていない5チームとここからの対戦は、ワシントン・ナショナルズが4月15日~17日と23日~25日(計6試合)、マーリンズが5月6日~8日と9月17日~19日(計6試合)、ロサンゼルス・エンジェルスが6月21日~22日と9月3日~4日(計4試合)、フィラデルフィア・フィリーズが7月9日~11日と8月5日~7日(計6試合)、カーディナルスは8月16日~18日(3試合)だ。この5チーム中、エンジェルス以外の4チームとは、過去に対戦している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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