【JAZZ】Tokyo Crossover Night@Last Waltz by shiosai
“ジャズの醍醐味”と言われているライヴの“予習”をやっちゃおうというヴァーチャルな企画“出掛ける前からジャズ気分”。今回は、70〜80年代フュージョンをカヴァーするセッション。
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Tokyo Crossover Nightと題されたセッションが開催される。
内容は「1970〜80年代のクロスオーヴァー系で伝説のバンド」を再現するというもの。名前が挙げられているのは、スタッフとガッド・ギャングだ。
ギターの杉本篤彦は、独自に編み出した2フィンガー・ストロークを駆使してこれまで19枚のリーダー作をリリースしているギタリスト。ヴァイタリティと歌心あふれるサウンドでファンを魅了している。吉岡大典は、本田竹広バンドの晩年のベーシストを務め、キューバではオマーラ・ポルトウンドと共演するなど、多岐にわたる活動を展開。キーボードの加藤実、ドラムの千葉まさみもともにスタジオやライヴ・サポートで活躍するという日本のポピュラー・ミュージック・シーンを支える実力派がそろったセッションだ。
フュージョンの全盛期を創ったセンスを現代に蘇らせる
彼らがカヴァーしようというスタッフやガッドギャングは、クロスオーヴァー/フュージョン・シーンにその名を刻む名バンドである。
スタッフは、1960年代半ばにゴードン・エドワーズ(ベース)の呼びかけでスタートしたセッション・バンドがもととなり、1970年代半ばになるとコーネル・デュプリー(ギター)、エリック・ゲイル(ギター)、リチャード・ティー(キーボード)、クリストファー・パーカー(ドラム)が定着、スティーヴ・ガッド(ドラム)の参加でツイン・ギター&ツイン・ドラムとなり、フュージョンを代表するバンドとして一大ブームを巻き起こした。
ガッド・ギャングは、1980年代に入って個々の活動が忙しくなりスケジュールが合わなくなったスタッフの代わりにスティーヴ・ガッドが中心となって結成したスーパー・ユニット。リチャード・ティーとコーネル・デュプリーに加えてエディ・ゴメスが参加し、後にロニー・キューバ(バリトン・サックス)が入った5人編成で活動。
両者に共通するのは、R&Bなどのルーツ・ミュージックをたっぷりと含みながらポップなアレンジを施して時代を反映するという高度な合わせ技を決め手にしていたところ。そのバランス感覚があったからこそ、一世を風靡したバンドとして名が残っているわけだ。
そのソウルを受け継ごうという4人の演奏は、2015年のどのような空気感を反映させようとするのだろうかーー。
個人的にも青春時代のハード・ローテーション、ライヴも観に行ったバンドのカヴァーだけに、自分のなかで過去と現在がどんな化学反応を起こすのかワクワクしている。
では、行ってきます!
●公演概要
1月24日(土) 開場18:30/開演19:00
会場:Last Waltz by shiosai(ラストワルツ・バイ・シオサイ)(渋谷)
出演:杉本篤彦(ギター)、吉岡大典(ベース)、加藤実(キーボード)、千葉まさみ(ドラム)