定額制動画配信サービス2021年上半期人気コンテンツ『呪術』『鬼滅』『東リベ』アニメの圧倒的存在感
2021年も上半期を終了しました。コロナ禍で利用者が増加した定額制動画配信サービスでは、どのような作品がヒットしていたのでしょうか。
GEM Partnersが実施する週次の調査に基づき、Amazonプライム・ビデオやNetflixなど様々な定額制動画配信サービスを横断し、利用者全体の中で、どんなタイトルが観られているのか、上半期の総括をしました。その中でアニメの圧倒的存在感が浮き彫りになりました。
(記事内の「視聴者数pt」はそれぞれの実査日において過去1週間以内にそのタイトルを見た人の多さを示しています)
圧倒的強さを見せた『呪術廻戦』はじめアニメが2021年上半期ランキング上位独占
2021年上半期(調査期間:2021年1月2日~6月25日)における「定額制動画配信サービス タイトル別視聴者数ptランキング」の1位は、1月に『鬼滅の刃』を抜いて首位を獲得した『呪術廻戦』でした。ランキングをみると、TOP20中、実に15タイトルがアニメということが分かります。
アニメ以外で気を吐いている作品にも注目。オリジナル作品では、Amazonプライム・ビデオのバラエティ『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』で8位にランクインしました。また、昨年配信開始となり社会現象とも言われたNetflixのオリジナルドラマ『愛の不時着』が引き続き人気を集めており、13位にランクインしています。
海外ドラマからはAmazonプライム・ビデオ、dTV、Hulu、Netflix、U-NEXTで配信されている『ウォーキング・デッド』が9位にランクインしました。本作は現在シーズン10まで提供されており、シーズン11で終了予定ですが、開始から10年たっても根強い人気を誇っていることがうかがえます。そのほか、『孤独のグルメ』『相席食堂』もコンスタントに上位にランクインし、上半期の総合ランキングでもTOP20入りしました。
『呪術』『鬼滅』『進撃』『コナン』が圧倒的強さを見せるなか、『東リベ』急上昇
上記は2021年1月から6月までの月別ランキングです。作品のランキング推移をみると、アニメ『呪術廻戦』『鬼滅の刃』『進撃の巨人』が多くの月でTOP3に、『名探偵コナン』も4月、5月と連続で2位に入っており、人気上位の作品は半年間固定的だったことがうかがえます。また、コンスタントにTOP10入りを続けたタイトルとして、同じくアニメ『転生したらスライムだった件』『ゆるキャン△』などがあります。
そのほか、ランキングが急上昇した作品に『僕のヒーローアカデミア』と『東京リベンジャーズ』があります。『僕のヒーローアカデミア』は、1月~3月は30位~40位でしたが、第5期放送開始後の4月以降TOP10入りしました。『東京リベンジャーズ』は、4月の40位から5月に4位と急上昇し、6月には1位を獲得し、さらに目覚ましい躍進を遂げています。
注目される定額制動画配信サービスをけん引しているのはアニメ作品
上記グラフは、定額制動画配信サービスの利用率の推移です。グラフからも分かるとおり、定額制動画配信サービスは全国で最初の緊急事態宣言が発令された昨年4月(5月号)から利用率が大きく伸び、現在も維持しています。そして前述したとおり、多くの利用者がアニメ作品を鑑賞していることがうかがえます。
(本記事はGEM Standard内の筆者記事より加筆・修正のうえ転載)
■定額制動画配信サービス タイトル別 調査概要
【調査方法】インターネットアンケート
【調査対象】日本在住の15~69歳の男女
【回答者数】各回 約7,000人
【数値重みづけ】総務省発表の人口統計を参考に回答者を性年代別に重みづけ【集計方法】視聴したタイトルについては自由回答方式で聴取。これをGEM Partners開発によるエンタメコンテンツ辞書を用いて名寄せ・集計を実施。タイトルごとの視聴したシーズン数やエピソード数等は区別せず、一部でも観たと回答した人を視聴者としてカウント。また、劇場/テレビ版や海外/国内版も同一タイトルとしてカウント(一部例外あり)。複数回観ても1カウントとしている。
※名寄せ辞書のアップデートに伴い、過去に遡って値が修正されることがあります