長崎県南島原1泊2日の旅。島原手延そうめんや世界文化遺産・原城跡など歴史巡り【1日目】
先日、長崎県に1泊2日の旅へ行ってきました。長崎といえばハウステンボスやグラバー園、長崎原爆資料館など人気の観光地が点在していますが、今回訪れたのは長崎県の南部に位置する南島原市。
長崎空港から諫早市を経由し、雲仙グリーンロードを通って車で2時間ほど走った先には有明海と自然に囲まれた南島原市の魅力あるスポットが広がっています。今回は、南島原市で訪れたおすすめの観光スポットを2記事にわたってご紹介します。
【南島原名物】島原手延そうめんの「そうめん流し」体験
長崎空港より車で約1時間30分。1日目の初めてのスポットは、南島原名物の手延そうめんを「そうめん流し」で体験できるお店「山の寺 邑居(ゆうきょ)」を訪れました。
「邑(ゆう)」とは村や田舎、丘の上を表す言葉。「居」は住む暮らす、そして館を表します。店名の由来の通り、眼下には一望の有明海が広がり、豊かな自然と水源の森に囲まれています。
木を基調とした温かみのある店内はまるで森の中にいるかのよう。紅葉シーズンには窓からの景色が一面オレンジ色に染まり、週末は1時間以上待つこともあるのだそう。
広くて開放的な店内には、そうめんを楽しめるテーブルがあり、客席の窓から見える青々とした木々の眺めに癒されながらそうめんを楽しむことができます。
竹樋を使った「流しそうめん」とは異なる「そうめん流し」
南島原市は全国でも有数の手延そうめんの産地。約400年の伝統を誇る「島原手延そうめん」は、島原・天草一 揆の後、幕府の移民政策により小豆島から移住してきた者の中に手延そうめんの技術を持った者がいて、現在に伝えたとされています。
市内にはそうめん業者が200以上あり、島原手延そうめんはコシが強く伸びにくいのが特徴です。ところで流しそうめんといえば、竹樋から流れてくるのを食べるイメージがありますが、このお店はテーブルに器を設置して人工的水流で食べるタイプの「そうめん流し」です。
使用する手延そうめんは、島原手延そうめんの産地としても特に有名な西有家町の松尾製めん工場から仕入れています。
早速テーブルの真ん中に用意されているそうめんを水に流すと、くるくると回り出し、食べる前からワクワクが止まりませんでした。冷たくてコシのある麺も言わずもがな絶品です。
そうめんと一緒に食べるのにおすすめの「地野菜の天ぷら」 は、ズッキーニやベビーコーン、人参、れんこん、かぼちゃ、さつまいも、赤ピーマン、ししとうなど10種類以上が一盛になっておりボリューム満点!季節によって内容が異なり、できるだけ地元の野菜を使っているのだそう。
尚「そうめん流し」は4月〜10月中旬位までの春夏メニューで、秋冬は温かい鍋料理に変わりますが、一部のテーブルではそうめん流しのテーブルが開放されており1年中「そうめん流し」を楽しむことができますよ。
【店舗情報】
山の寺 邑居(ゆうきょ)
住所:長崎県南島原市深江町戊3988-22
電話番号:0957-65-1550(予約不可)
営業時間:11:00~14:00
定休日:不定休(主に水曜日、7・8 月は無休)
公式サイト(外部リンク)
湧水を好きなだけ飲める「内野水源神社」
「山の寺 邑居(ゆうきょ)」から車で10分ほど走った先にある「内野水源神社」。島原半島は古くから「水の都」と呼ばれており、いたるところから湧水が出ています。
こちらの「内野水源神社」もそのスポットのひとつ。流れている水は、普賢岳の伏流水で軟水。小さな洞窟から透明で冷たい水が湧き出ています。地元の方がお米を研ぐ水や割水など、生活水として利用するため、夕方には列ができることもあるのだとか。
容器を持参すれば、山から流れ出るおいしい水を好きなだけ飲むことができます。。今回持参したコップで飲んでみると、まろやかでのどごしがよく、ほどよい冷たさで飲みやすいです。このお水でコーヒーやお茶、味噌汁などを作って飲んでみたいですね。こちらを訪れる機会があればぜひ容器を持参してみてくださいね。
【施設情報】
内野水源神社
住所:長崎県南島原市深江町甲4824−1
有家川の上流に位置する滝「鮎帰りの滝」
「内野水源神社」から車で20分ほど走った先にある「鮎帰りの滝」。滝の名の由来は、昔、有家川で生まれた鮎が成長し、滝つぼの近くまで返ってきたことにちなんでいるのだそう。
滝の上部は巨大な一枚岩に覆われ、滝の流れる様子や滝つぼを見下ろすことができます。上流にある千畳敷は川遊びのスポット。夏にはスイカやラムネを冷やす子供たちで賑わいます。
【施設情報】
鮎帰りの滝
住所:長崎県南島原市有家町4664
新鮮な地元食材にこだわった「Galletto-KAMIYA-」
休憩するために、南島原市有家町にある「Galletto-KAMIYA-(ガレット)」を訪れました。当初、地元のA-COOP 内で17年ほど営業していたのを、別で経営している居酒屋に隣接した場所で経営したかったため、2020年に現在の場所に移転。
こちらでは、低温発酵で仕込んだ本格的な石釜ピザや生麺のパスタなどを味わえます。
初めのスポットで、手延そうめんやボリュームのある天ぷらを食べてお腹がいっぱいだったので、この日は「フルーツパフェ」をいただきました。フルーツや生クリーム、アイスクリームがトップにもグラスの中にもふんだんに使用されており、新高梨、ハウスみかん、シャインマスカットは南島原産。使用する食材は仕入れ状況によって変わる場合があります。
【店舗情報】
Galletto-KAMIYA-(ガレット)
住所:長崎県南島原市有家町山川133-2
電話番号:0957-82-4480
営業時間:11:00~19:00 (テイクアウト11:00~22:00)
定休日:水曜日
アクセス:島鉄バス「平野」バス停より徒歩3分
公式Instagram(外部リンク)
島原半島唯一の世界文化遺産「原城跡」
1日目最後のスポットは、2018年に世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の1つに登録された「原城跡(はらじょうあと)」へ。こちらは、約400年前に起こった島原・天草一揆の舞台となった場所です。
島原半島の南東部の海に面した丘陵に面しており、本丸のほか二ノ丸、三ノ丸、鳩山出丸、天草丸などの曲輪で構成されています。その広さは、東京ドーム約10個分なのだとか。
原城本丸には、16歳で島原・天草一揆の総大将となった天草四郎の像が立っています。原城本丸で祈りをささげるこの像は、長崎平和祈念像で有名な南島原市出身の彫刻家・北村西望氏の作品です。同じ敷地内には、西有家町の民家の石垣に埋もれていた天草四郎の墓石が移されています。
「原城跡」からは、海を挟んだ反対側の天草を望むことができます。別名「日暮城」とも呼ばれる原城は、夕暮れが綺麗な観光スポットとしても人気です。
【施設スポット】
世界文化遺産「原城跡」
住所:長崎県南島原市南有馬町
アクセス:島鉄バス「原城前」バス停より徒歩15分
VR による観光ガイドを実施
参考ページ(外部リンク)
1日目は名物の島原手延そうめんを楽しみ、原城跡で南島原市の歴史を学びました。2日目も魅力あるスポットを訪れたので別記事でご紹介します。
取材協力:長崎県南島原市