【保育士直伝!】「いたい!」と騒ぐ子どもを一瞬で泣きませる一言
こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、現在子育て世代を集めてオンライン講座を開いたり、育児に関する情報の発信を行ったりしている現役の保育士です。
今回は泣き止まないで騒ぐ子どもたちをあっという間に泣き止ませる方法についてご紹介していこうと思います。
子どもが泣き止まないあるある
例えば、夕飯の買い物をするのに親子で歩いてスーパーへ向かっていたとしましょう。
その時、道路で子どもが転んでしまいました。
暗くなる前にさっさと買い物を済ませたいのに「いたい!いたい!」と泣き叫び、なかなか立ち上がってくれないなんてことありますよね?
ところが、「痛かったのかな?」なんて思って膝と手を見てみても、擦り傷一つできていない。
仕方がないから立たせてあげるものの、「いたい!」と泣いて歩いてくれない。
「大丈夫。そのぐらいなら痛くないから」なんて声をかけたところで、一向に状況は変わるものではありません。
急がないと遅くなってしまうのに、いつまでもこんなところにいるわけにはいかないなんて時、一体どのようにすれば子どもたちは泣き止んでくれるのでしょうか。
泣き止ませるためには?
そんな時は、子どもの横にしゃがみ、こんな言葉をかけてあげてください。
「そうか、痛かったんだね?」
つまり、子どもたちの気持ちに共感してあげることで、すぐに泣き止むのです。
転ぶ以外でも、こんな形で使うことができます。
・驚いてびっくりして泣いているのであれば
→「そうか、びっくりしたんだね?」
・眠くて泣いているのであれば
→「そうか、眠かったんだね?」
・友達の使うおもちゃが欲しくて泣いているのであれば
→「そうか、おもちゃが欲しかったんだね?」
このように、子どもたちの気持ちに共感してあげることで、すぐに泣き止んでくれるのです。
なぜそれで泣き止むの?
ここまで読んでいただいた方は、子どもの気持ちに共感してあげることですぐに泣き止むことを分かっていただけたかと思います。
では、なぜそれで泣き止むようになるのでしょうか。
それは、子どもたちが泣き続けることは大人へのアピールであるからです。
子どもたちにとって、保護者は心の拠り所。
そのため、子どもたちは保護者には絶対に自分の気持ちを理解していてもらいたいという気持ちを持っています。
そしてそれが、共感してもらいたいという形で表現されるのです。
しかし、一生懸命「痛い」という気持ちを伝えようとしているのに、「痛くないよ、大丈夫だから」と言われてしまってはどうでしょうか。
自分の気持ちを理解してもらえないのでは、簡単に引き下がるわけにはいきません。
その結果、痛いという気持ちを分かってもらうための表現として、いつまでも泣き続けることになるのです。
そのため、子どもたちにとってのゴールは保護者に共感してもらうことであり、それさえ達成できれば泣き続ける意味はなくなってしまうのです。
注意点もあります!
しかしながら、気持ちを受け止め、共感するのにはいくつかの注意点があります。
順番にご説明していきましょう。
①気持ちを込めて
子どもたちに言葉をかける前に「子どもの横にしゃがみ」と書いたのには理由があります。
それは、気持ちの込もった温かい雰囲気の言葉が出てくるようにするためです。
例えば、子どもが転んだ場面を見たとして、その場から一歩も動かずに離れた場所から「そうか、痛かったんだね」と話しかけるところを想像してみてください。
いかがでしょうか。
なんだか投げやりというか、気持ちの込もった感じがしないように感じるかと思います。
これでは、子どもたちは共感してもらえたように思いませんね。
丁寧に受け答えすることも大切ですが、それよりも、まずは気持ちを受け止めるということを意識してみてください。
そういった姿勢こそが、子どもたちが共感してもらえた事を感じるきっかけとなるのです。
②認めたら負けではない
中には「認めたら負けたみたいだ」と話す人もいます。
しかし、家族の関係とは勝ち負けで決まるものなのでしょうか。
いえ、そもそも相手の気持ちに共感する事は「負けること」ではありません。
共感することは「自分が折れる」ということではなく、「認める」ということに過ぎないのです。
しかしながら、最初に「痛くないと」と言ってしまうと、後から「やっぱり痛かったんだね」と認める事は自分が折れたと感じてしまいます。
そのためには、「痛くないよ」と最初に相手の意見を否定しないように注意しておかなければなりません。
③泣き止まない事もある
とは言え、気持ちを受け止めた上で共感したのに、どうしても泣き止まない事はあります。
その場合、理由はたった1つ。
それは、本気で痛い時です。
その時ばかりは子どもの気持ちに共感したところで、簡単に泣き止んではくれません。
しかし、共感することには大いに意味があります。
なぜなら、共感してもらえることは、気持ちを切り替えるきっかけとなるからです。
気持ちを切り替えられるということは、いつまでも痛みから立ち直れないという状況を打破するわけですから、結果的に早く泣き止むことに繋がります。
そのため、すぐに泣き止まなかったからと言って、怒ってしまうことは避けていただきたいものです。
まとめ
今回は子どもたちがすぐに泣き止むための方法についてお話ししました。
子どもたちが泣き止まないのは大人へのアピールです。
そのため、子どもたちを泣き止ませるためには「共感すること」が何よりも大切です。
そして、共感するためには、まずは気持ちを受け止める必要があります。
話しかける前に、しゃがんで子どもと同じ目線に立つようにしましょう。
「本当にそんな事で泣き止むの?」と半信半疑の方も多いことと思います。
しかし、子どもが泣き止まない場合を振り返ってみると、そのほとんどが子どもの言っていることを否定しているような場合になっています。
なかなか泣き止まない子どもの姿に困っている方は、ぜひ一度試してみてくださいね。