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【不登校を改善する方法】を、現役プロ心理カウンセラーがわかりやすく解説いたします。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「不登校を改善する方法」というテーマでお話ししたいと思います。

もう数年前の出来事ですが、私があるPTA連絡協議会で、子育ての講演をしたところ、参加者から、次のような質問がありました。「すみません。うちの子どもが不登校なんですけど、どうやったら学校に行くようになりますかねえ?」
私は、絶句しました。というのは、不登校の子どもが学校に行くような上手い方法など、世の中にないからです。もしも、不登校の子どもが学校に行くような普遍的な方法があったら、日本にこんなに不登校児がいるわけがありません。

不登校 ≠ 不登校児
病気 ≠ 病人

「子どもが学校に行くようになる方法を教えてください」と言うのは、「病気の治し方を教えてください」と言っているのと同じです。
医者に向かって「病気の治し方を教えてください」と言ったら、医者はおそらくこう言うでしょう。「病気ってどんな病気のこと?」 私も同じです。「不登校って、どんな不登校のこと?」

よって、結論としては、「どんな病気をも治す方法などないように、どんな不登校をも、一撃で直す方法などありません」というのが答えになります。
ただ、病気にならない方法、病気になりにくい方法があるのと同じように、自分の子どもが不登校になりにくい方法、自分の子どもを不登校児にさせにくい方法というものはあります。

病気にならない方法、病気になりにくい生活を送るためには、
1.身体を適度に動かすこと。
2.身体にいい物を食べること。
3.睡眠時間はしっかり確保することです。
以上です。他にもいろいあるのですが、取りあえず、今言った3つが基本です。

続いて、不登校にさせない方法は、
1.学校は楽しいところと思わせること。
2.学校に行く意義を感じさせること
3.規則正しい生活をさせること。
4.学校を休むことをヨシとしないこと。
以上です。他にもいろいろあるのですが、取りあえず、今言った4つが基本です。
もしも、あなたが、「自分の子どもを不登校児にさせたくない」とおっしゃるのなら、どうぞ今言ったことを参考にしてください。

念のために申し上げておきますが、今言った4つの方法は、不登校にさせない方法であり、不登校を直す方法ではないということです。防火と消火が違うように、不登校にさせない方法と不登校を直す方法は違うということです。どうぞ勘違いしないようにしてください。

さて、先ほど私は、「不登校を直す方法などない」とい言ったのですが、厳密に言うと、ないことはありません。こういうケースであれば、こうしたほうがいいよ、というオーダーメイドの方法なら、ございます。

もったいぶらずに言いましょう。
不登校を直す鍵は、登校刺激をどう与えるかです。
それと、不登校になったお子さんを、どのくらい温かく見守るかです。
※ 登校刺激というのは、親や教師が、「学校に行きなさい」と、子どもに向かって言うことを指します。温かく見守るというのは、放っておくということではなく、お子さんに対し温かい肯定的な関心を寄せ続け、お子さんを理解していくように努める…ということです。

子どもによって、子どもの性格によって、特に子どもの生まれつき性格によって、登校刺激を与えたほうがいい場合とよくない場合があります。また、子どもと親の関係によって、また、子どもの不登校の時期(なり始めか、なり始めじゃないか)によって、登校刺激を与えたほうがいい場合とよくない場合があります。そのあたりのことを見極めることが、不登校の回復・改善には大切です。

私は、性格心理学に詳しい心理カウンセラーであり、臨床数も15,000回を超えているので、「この子には、登校刺激を与えたほうがいいのか良くないのか、また与えるとしたら、どのタイミングで与えたほうがいいのか良くないのか?」親御さんや子どもと1~2時間話せば、大体はわかります。

登校刺激を与えたほうがいい子に登校刺激を与えないと、子どもの精神状態は悪化しますし、登校刺激を与えないほうがいい子に登校刺激を与えると、子どもの精神状態は悪化します。
このあたり、親御さん、および専門家による、子どもの性格、子どもの精神状態の見極めは非常に重要切です。

よくわからないと仰る方は、どうぞ、精神医学と性格心理学に詳しいカウンセラーの許をお訪ねください。

登校刺激は、童話の「北風と太陽」に出てくる北風に似ています。
要するに、「北風を吹かすと、旅人の上着は吹き飛ばされ、アッと言う間に脱げる = 登校刺激を与えると、不登校児は即座に学校に行くようになる」、もしくは、「北風を吹かすと、旅人は上着をギュッとおさえ、よけいに上着を脱ごうとしなくなる = 下手な登校刺激を与えると、不登校児はますます学校に行こうとしなくなり、親子関係も悪化する」ということです。

中途半端が1番いけません。多くの親御さんは、ずっと弱い北風を吹かしています。これでは、旅人が上着を脱ぐわけがないのと同じように、子どもが学校へ行くはずがありません。そう、この場面では、「どのくらい太陽を当てるのか?」それとも、「北風を吹かすのか?」ということは、非常に重要です。

「不登校防止と不登校改善」「不登校と不登校児」については、まだまだ言いたいことがたくさんあるのですが、長くなってきたので、今日はこれでいったん終了とさせていただきます。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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