前エンジェルスのグリチックと前年の新人王が、エンジェルス戦で2人揃ってサイクル・ヒットにリーチ
6月11日、アリゾナ・ダイヤモンドバックスは、9対4でロサンゼルス・エンジェルスを下した。
この試合で、ダイヤモンドバックスは、4人が3安打を記録した。エンジェルスには、3安打以上の選手がいなかった。
1試合3安打の4人中、「5番・ライト」のランダール・グリチックと「7番・センター」のコービン・キャロルは、サイクル・ヒットにリーチをかけた。
達成の可能性が高かったのは、グリチックのほうだ。三塁打とホームランに続き、3打席目に二塁打を打った。あとは、シングル・ヒットが出れば、サイクル・ヒットとなっていた。キャロルは、三塁打と二塁打に、四球を挟み、シングル・ヒットでリーチ。サイクル・ヒットには、ホームランが必要だった。
2人とも、サイクル・ヒットは達成できなかった。グリチックは、4打席目が四球、5打席目はレフト・フライ。キャロルの5打席目は、センター・フライに終わった。
同じ試合で2人がサイクル・ヒットは、メジャーリーグでは皆無……もしかすると、ニグロリーグであるかもしれない。マイナーリーグでは、少なくとも2度起きている。
◆「サイクル&サイクル。チームメイトの2人が同じ試合でサイクル安打」
グリチックがサイクル・ヒットにリーチをかけたのは、その後、打席が回ってこなかった試合を含め、通算7度目。これまでは、三塁打が足りなかった試合が5度と、二塁打がなかった試合が1度だった。キャロルのリーチは、これが3度目。昨シーズンの2試合も、ホームランが出なかった。
昨シーズン、グリチックは、夏のトレードでコロラド・ロッキーズからエンジェルスへ移籍した。8月と9月にウェーバーにかけられたが、獲得を申し出る球団は現れず、オフにエンジェルスからFAとなり、ダイヤモンドバックスと契約を交わした。
◆「昨夏の大量ウェーバーでエンジェルスに唯一人「売れ残った選手」の新球団が決まる。メジャーリーグ契約」
今シーズン、グリチックは、第4の外野手という立場だ。基本的には、左投手に対して起用され、41試合でホームランは2本ながら、打率.316(98打数31安打)と出塁率.367、OPS.847を記録している。4月23日に、通算1000本目のヒットを打った。通算200本塁打までは、あと7本だ。
キャロルは、2019年のドラフトでダイヤモンドバックスに全体16位指名を受け、2022年の夏にメジャーデビュー。昨シーズンは、新人王を受賞した。
今シーズンは、「2年目のジンクス」と形容すべきだろうか。65試合でホームランは2本、打率.213(249打数53安打)と出塁率.300、OPS.610だ。昨シーズンの155試合は、打率.285(565打数161安打)と出塁率.362、OPS.868だった。