【京都市東山区】祇園白川のほとりで梅が綺麗に咲いています! 次は夜桜 かにかくにってなんやろう?
京阪祇園四条の出口にもあたる南座前から大和大路通りを上がって行くと、三条通りに出るまでに喧騒の中から一転、伝統的建造物群景観保存地区に指定された町並み、風情ある白川添いの石畳の道に入ることができます。2022年3月13日、料理旅館白梅の橋のたもとに植えられた樹齢100年を越える白梅、紅梅の古木に梅の花が綺麗に咲き誇っていました。
すぐ近くには、「かにかくに 祇園はこひし寝るときも 枕のしたを水のながるる」と書かれた歌碑があります。「いのち短し 恋せよおとめ……」などで知られ、祇園をこよなく愛したという、伯爵家に生まれた歌人・吉井勇の作です。「かにかくに」とはともかくも、いろいろといったニュアンスだそうです。
かつて白川沿い祇園新橋には、明治から昭和の初期までお茶屋が立ち並んでいました。なかでも「大友(だいとも)」は祇園白川に大友ありといわれるほど。女将は芸妓から母の店を継いだ「お多佳さん(磯田多佳)」でした。小説を好み、俳句や書画をたしなむ「お多佳さん」のもとに、夏目漱石、谷崎潤一郎ら有名作家や画家が多く集ったのだそう。
この歌碑は、昭和30年(1955年)、吉井の古希の祝いに「大友」のあった場所に、谷崎潤一郎ら複数の文人によって建立されました。毎年十一月八日には 「かにかくに祭」が祇園甲部お茶屋組合によっておこなわれています。
巽橋のすぐ北側には、辰巳大明神というお社があります。どこかで見たことはありませんか? 京都を舞台にしたドラマや映画で、ロケ地に使われていますね。もはや定番の芸事の上達を願って、芸舞妓さんが手を合わせる光景はこの社になります。御所の辰巳の方角の守護神として祀られていました。
御祭神は狸だとか。巽橋に住んでいた狸が芸妓さんを化かし、川の中を歩かせるなどの悪戯をして人々を困らせていたため、狸を祀る祠を立てたところ治まったと伝承されています。商売繁盛の神様でもあります。
京都地方気象台によると、2022年3月13日(日)の日中の最高気温は22度まで上昇しました。いよいよ本格的に暖かくなってきましたね。祇園白川近辺では、3月25日(金)~4月3日(日)まで「宵桜」と題して18:00~20:00までライトアップが行われます。今度は桜です。
料理旅館白梅(外部リンク)京都市東山区祇園新橋白川畔(四条縄手上る三筋目東入る)075ー561-1459