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スマホで入れる「コロナ保険」が話題。注意点も

山口健太ITジャーナリスト
スマホで加入できる「コロナ保険」が話題(筆者撮影)

スマホから手軽に加入できる保険商品が増えている中で、最近では新型コロナウイルス感染症の拡大を背景に、感染時に見舞金を受け取れる「コロナ保険」が話題になっています。

PayPayから手軽に加入できるのが、「PayPayほけん(1dayほけん)」です。2021年12月にPayPayのミニアプリとして追加され、PayPay保険サービスと損害保険ジャパン(損保ジャパン)が提供する保険に加入できるようになりました。

その商品の1つが「コロナお見舞い金」保険です。保険料は3ヶ月で500円で、万が一感染してしまった場合には保険金として5万円を受け取れる仕組みです。加入件数は1月20日に5万件、1月25日には10万件を突破したようです。

2022年2月10日追記:

保険料が改定され、2月10日より3ヶ月1500円〜になりました。

保険料は保険期間によって500円〜2000円(PayPayのアプリ画面より)
保険料は保険期間によって500円〜2000円(PayPayのアプリ画面より)

保険料はPayPay残高で支払えるという手軽さで、一部の保険商品には1%のPayPayボーナスも付与されるとのこと。もちろん保険金の受け取りはPayPayボーナスではなく、一般的な保険商品と同じく銀行振込による現金となっています。

位置付けとしては「エッセンシャルワーカーを支援する保険」となっていますが、インターネット業界の在宅ワーカーも含まれるなど、言葉のイメージよりは幅広い業種を対象としているようです。

PayPay以外では、第一生命の子会社による「コロナminiサポほけん」も人気があるようです。こちらは新型コロナウイルスを含む特定感染症が対象で、保険料は3ヶ月で890円(1月31日時点)、感染時の保険金は10万円。PayPayとは異なり業種の制限はなく、誰でも加入できるようです。

2022年4月6日追記:

2月以降、保険料は上がっており、5月1日に更新する場合は7530円になると案内されています。更新したくない場合は、第一スマートほけんのマイページにログインして、手続きメニューから「ご契約の現在の状態:更新拒否」となっていることを確認しましょう。

注意点として、保険料は毎月1日に決定され、感染状況に応じて890円から8090円を想定しているとのこと。以前には2270円だった時期もあるようです。また、加入後は保険が自動更新される設定になっているため、3ヶ月だけ加入したい人は更新をオフにしておくとよいでしょう。

なお、感染者が多すぎる場合など10万円の支払いが減額される可能性があるとの注意事項もあります。詳細は重要事項説明書をよく読んで確認してください。

いずれの保険も、加入した直後に感染してしまった場合は保険料の支払いが受けられないようです。たとえばPayPayの場合は1月31日に加入すると補償開始は2月14日から、第一生命の場合も申し込み後「14日を経過した日から」となっています。

スーパーアプリで数千万人に保険商品を提案

「PayPayほけん」は専用のアプリではなく、広く普及しているPayPayアプリから加入できるのが特徴です。PayPayアプリには「1dayほけん」のアイコンが追加されており、吹き出しで「オミクロン対策」とアピールしています。

PayPayアプリ内に増えたアイコンから保険に加入できる(アプリ画面より筆者作成)
PayPayアプリ内に増えたアイコンから保険に加入できる(アプリ画面より筆者作成)

この1dayほけんというアイコンはユーザーが自分で設定したものではなく、自動的に出てくるのが興味深いところです。PayPayの支払い時にアプリを開くことで自然と目に止まり、PayPayの保険商品を知ることになります。

世の中にオンラインで加入できる保険商品は無数にありますが、いくらWebサイトやアプリを用意しても、なかなか消費者に届くものではありません。広告を打ち、キーワードで検索してもらうなど、時間とコストをかけて周知していく必要があります。

その点、PayPayならアプリにアイコンを置くだけで最大4500万人の登録者に商品を提案できることになります。これが「スーパーアプリ」最大のメリットであり、PayPayが必死にアプリの普及を図っている理由といえるでしょう。

ITジャーナリスト

(やまぐち けんた)1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て、フリーランスのITジャーナリストとして2012年に独立。主な執筆媒体は日経クロステック(xTECH)、ASCII.jpなど。取材を兼ねて欧州方面によく出かけます。

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