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37歳。女性とお付き合いしたことがありません。でも、幸せな家庭を築きたい~おみおじリポート(62)~

大宮冬洋フリーライター
ドライブ好きな愛知県の鉄道員。背景は大島ダムにかかる道路橋だそうです(本人提供)

昨年4月に再稼働したお見合いおじさん活動。成婚事例の第1号が出ました!

※2021年5月17日追記。吉井さんはお見合い申し込みをいただいた女性と真剣交際に入りました。当然ながら、新たなお見合いはしていません。ご了承いただき、彼の成婚退会を一緒に願っていただけると幸いです。

※2021年6月29日追記。吉井さんは真剣交際をしていた女性と残念ながらお別れしたとの一報が入りました。新たなお見合い申し込みも受け付けます。

※2021年7月13日追記。吉井さんはオネット活動開始から半年が経過し、自動退会となりました。残念ながらオネットでは良き縁をご紹介できることはできませんでしたが、彼の幸せを祈りつつ見送りたいと思います。

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。

 先週、成婚事例の第1号が出ました。昨年5月に我がオネットに入った小澤秀則さん(仮名、44歳)です。彼の記事を読んでお見合い申し込みをしてくれた女性と「真剣交際」の末、婚姻届けを提出したとの報告がありました。良かったですね。

 すでに幸せになった「卒業生」との旧交を温めている暇は本連載にはありません(一度言ってみたかったこのセリフ!)。僕たちは1人でも多くの「現役生」と向き合って結婚に向けたお世話をしなければならないのです。※小澤さんの成婚ストーリーを読みたい方はこちらをどうぞ。

愛知県三河地方で鉄道会社の正社員をしている「スルメ」みたいな37歳が登場

 さて、結婚する人の数が減っている背景には「自助」を求める風潮があると僕は思っています。いわゆる適齢期に相手を紹介してくれる親類や上司は少なくなり、合コンをしたりマッチングアプリを利用したりはすべて自己責任。それでは一部の恋愛強者だけが機会に恵まれることになります。真面目に働いていて面白味もあるけれど、男女間のコミュニケーションには不慣れな人が取り残されてしまいがちなのです。

 愛知県三河地方で鉄道会社の正社員をしている吉井大輔さん(仮名、37歳)はその典型例。「コミュニケーション能力が低い点は自分でも気にしていて、女性とお付き合いしたことはありません」と率直に明かしつつ、人が好きだし結婚して幸せな家庭を築きたいという気持ちは強くあります。

「かつて上長に『お前はスルメみたいだ。よく噛まないと味がわからん』と言ってもらったことがあります。僕は人付き合いがうまくないので、初対面ではぶっきらぼうな印象を持たれやすいのです。でも、緊張がほどけてくると面白いことも言うらしく、上長から『スルメ』と評価してもらったのだと思います」

鉄道全体が好き。だから、裏方仕事でも十分にやりがいがあります

 婚活の視点で吉井さんを客観的に評価するならば、その最大の長所は「スルメ」のような性質ではありません。ザ・安定企業で真面目に働いていることでしょう。

「三河地方の駅で正社員として長く働いています。年収は約500万円です。残念ながら運転士にはなれませんでしたが、最前線の駅員たちを支える仕事をしています。僕は鉄道全体が好きなので、裏方仕事でも十分にやりがいがあります」

 もう一つの特長は、趣味が豊富でアクティブであること。愛知県の男性は基本的に車好きですが、吉井さんは機械関係全般が得意で各種製品のセットアップなどを友人知人から頼まれることも多いそうです。

「夏はスキンダイビングを楽しんでいます。シュノーケルとフィンは使いますが、水中タンクなしでの素潜りです。水深10メートルぐらいは潜れますよ。冬はスキーに行っています」

 この点にはマチコ先生が大いに反応しました。社会人になると、特に独身者は男性よりも女性のほうがアクティブであることが多いと指摘。知らない土地への遠出も厭わない吉井さんのフットワークの軽さは魅力になるのです。

「スキンダイビングで、あえて環状にならないように息を吐き、斜め上に見上げる形で撮影したら神秘的な感じになりました」(本人提供)
「スキンダイビングで、あえて環状にならないように息を吐き、斜め上に見上げる形で撮影したら神秘的な感じになりました」(本人提供)

短所と長所は表裏一体。同じ事象をポジティブにとらえることが重要です

 さらに吉井さんは女性に対して求めるものはほとんどありません。「三河地方の勤務先に通える範囲で住めること」「僕がコミュニケーション下手なので、相手の女性はリアクションが大きめだと助かる」程度の条件です。

「共働きでも専業主婦になってもらっても構いません。できれば自分の子どもを育てたいと思っていますが、シングルマザーの方でも大丈夫です。僕はなぜか子どもに懐かれるほうで、親友の子どもたちにも人気があります(笑)。自分もにぎやかな家族がほしいです」

 吉井さんの会話下手に関して僕は気になりませんが、それに本人がこだわっていることにマチコ先生から指導が入りました。短所と長所は表裏一体なので、同じ事象をポジティブにとらえることが重要なのだそうです。

「人見知り自体は悪いことではありません。慎ましさや含羞だと言い換えることも可能です。ポジティブにとらえることで自己肯定感を高められて、婚活にもプラスに働きます。これは男女ともに言えることです」

 でも、お見合いは第一印象が重要なので、吉井さんがあまりに遠慮していると相手の女性から「何を考えているのかわからない人」という誤解を受けてしまいかねません。ここは間に立つマチコ先生を活用してください。相手の気持ちがわからないとき、自分の意図を十分に伝えられないと思ったとき、マチコ先生に相談すればいいのです。的確なアドバイスをしてくれることもあれば、上手に相手に伝言してくれることもあります。

 これは僕たちのオネットだけでなく、結婚相談所や友人知人の紹介でも言えることです。当事者だけでは意思疎通がうまくいかなくなったとき、間に立っている人に相談すれば一気に問題解決することもあります。大人だって助けてもらっていいのです。結婚は人生の重大局面。自助の精神は忘れましょう!

「路面電車ではなく普通の電車が道路を走る場所が熊本にあります。車両は東京メトロ銀座線のお古です」。プライベートでは「乗り鉄」だという吉井さん。十分に「撮り鉄」な気がします。(本人提供)
「路面電車ではなく普通の電車が道路を走る場所が熊本にあります。車両は東京メトロ銀座線のお古です」。プライベートでは「乗り鉄」だという吉井さん。十分に「撮り鉄」な気がします。(本人提供)

※文中のオネット会員は仮名です。吉井さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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大宮冬洋が自分の周囲にいる独身男女に声をかけて引き合わせる、お見合いおじさん活動「オネット」(大宮ネットワーク)の舞台裏をご紹介。オネット会員の匿名のプロフィールやお見合いの様子、成婚&退会者インタビューのほか、チームメンバーの婚活講師マチコ先生による婚活必勝アドバイスもお届けします。また、本連載の購読者は無料オプションとして、会員とのお見合いを希望することもできます。

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