頂点ではなく日常の一杯。歴史を重ねた豚骨ラーメンは、味が反響し染み渡る「やまびこ」のような味わい。
博多のレジェンド「名島亭」
昭和62年に名島の地で生まれた「名島亭」。博多ラーメンの中で、この名を聞いたことがある人は多いはず。屋台の味をルーツに持ち、呼び戻し製法も加えた秘伝のスープ。長浜と久留米を融合したラーメンは、名島本店で行列を作り続け、九州ラーメン総選挙でも1位を獲得。伝説を作り続けた名店は、現在、一風堂を運営する力の源ホールディングスが運営しています。
ももキチ ~ももちキッチン~
マークイズ福岡ももちの3階にある、〈ももキチ ~ももちキッチン~〉というフードコート&レストラン。お隣にはみずほPayPayドーム福岡もあり、ガラス張りのスペースからは景色も良く開放感もあります。施設には大型駐車場もあり、車で訪れても安心です。
数多くの飲食店が並ぶグルメスポット。店舗型のレストランと、フードコートのお店があり、「名島亭」はフードコートの一角にあります。
店舗数も多いですが、かなりのスペースを確保してます。綺麗なフロアで席数も多く、立ち寄りやすいのもいいですね。やはり週末などはかなり混雑しますが。
名島亭 MARK IS 福岡ももち店
ももキチのフードコートの一角にある「名島亭」。名島本店が2022年に閉店し、現在は、博多駅めん街道の〈博多デイトス店〉と、こちらの〈マークイズももち店〉、そして神奈川に〈ららぽーと横浜店〉の3店舗のみの営業です。今では、ごく限られた場所でしか味わうことができないレジェンドの一杯です。
お店のカウンターで注文したならば、フードコート特有のブザーを持って席を確保しながら待ちます。そしてブザーが鳴ったなら、カウンターにできあがったラーメンを取りに行きます。今回は、〈辛みそ豚骨ラーメン〉に〈博多明太子ごはん〉をセットでいただきました。
辛みそ豚骨ラーメン
シンプルな豚骨一本というのが「名島亭」のスタイルですが、最近はスープもリニューアルし、アレンジも加えられるようになりました。この辛みそのトッピングも新しいなぁと思いながらも、「築炉釜(ちくろがま)」という特製の釜を使い、継ぎ足しながら作る伝統の製法は変わりなく。やはりここは、名島亭創業者の〈城戸 修〉氏と、一風堂グループ代表の〈河原 成美〉氏の古くからのつながりが今の「名島亭」の味を守り続けています。
真ん中に盛り付けられた辛みそ。これはお好みのタイミングで混ぜ合わせながら。しかし、このスープはやはり伝統の味わい。豚骨のコク深さとまろやかさ、そこに臭みや重さはなく、程よくカエシの味わいが広がる。頂点は目指さない、日常の味を提供する、という想いがよくわかる。毎日食べても飽きない味わい。
歴史が積み重ねた豚骨の味わいは、味が反響し後から後から、しみじみと旨味が染み渡ってくる。そんな〈やまびこ〉のような味わいの一杯。それこそ「名島亭」が目指し続ける一杯。この辛みそを混ぜ合わせると、辛味と濃厚さもプラスされ良き味わいに。老舗の味もまだまだ進化を続けています。
この伝統の歴史ある豚骨スープには、極細麺がよく似合う。小麦の風味良く昔ながらの歯切れ良くコシもある麺。ストレートでスルスルっといただけて、スープともよく絡んでサクッと美味しくいただけます。
チャーシューも一枚が大きく、食べ応えあります。程よく脂感があり、タレの味も良く染みていて肉質の良さも伝わってきます。
博多明太子ごはん
餃子や焼きめしもありますが、博多名物の明太子をメニューにしているのは、博多を訪れる人からしたら嬉しい。博多ラーメンを代表する名店の味と、名物明太子をあわせていだだけるのは、観光で訪れた方には思い出に残るでしょう。
博多で2店舗、神奈川で1店舗という限られたとこでしか味わえない伝統の味。それはあくまでも頂点を目指すわけではなく、日常に寄り添い、毎日でも食べれるラーメンを追求するからこそ名店と呼ばれるのではないでしょうか。お土産ラーメンでも大人気。やはり食べたい名店の味は、マークイズ福岡ももちでもいただけますよ。
名島亭 MARK IS 福岡ももち店
住所:福岡県福岡市中央区地行浜2丁目2−1 MARK IS 福岡ももち 3F
フードコート内
営業時間:10時00分~21時00分
定休日:施設に準ずる
アクセス:・福岡市営地下鉄「唐人町駅」徒歩約10分
・西鉄バス「ヤフオクドーム前」徒歩すぐ
駐車場:施設内有