WBCで5本塁打の「スピードスター」はポストシーズンで何本のホームランを打っているのか
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トレイ・ターナー(フィラデルフィア・フィリーズ)は、3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場し、6試合で5本のホームランを打ち、打率.391(23打数9安打)と出塁率.440を記録した。1度のWBCで5本塁打は歴代最多タイ。2006年の李承燁に並んだ。
10月に始まったポストシーズンでは、ここまでの10試合で打率.459(37打数17安打)と出塁率.512、3本塁打を記録している。ホームランはWBCで打った本数に及ばないものの、二塁打が5本あり、長打は8本を数える。WBCの長打は、ホームランの5本以外になかった。
WBCとポストシーズンの間、レギュラーシーズンは、155試合で打率.266(639打数170安打)と出塁率.320、26本塁打。ただ、8月5日以降は、47試合で打率.339(189打数64安打)と出塁率.391、16本塁打と好調だった。
もともと、ターナーは、パワー・ヒッターではない。シーズン本塁打は、2021年の28本が最も多い。一方、シーズン30盗塁以上は、今シーズンの30盗塁が6度目。そのうちの2度は40盗塁だ。2018年(43盗塁)と2021年(32盗塁)は、盗塁王を獲得している。
また、今シーズンは、一度も盗塁に失敗しなかった。それまで、シーズン盗塁成功率100%のなかでは、2009年にチェイス・アトリーが記録した23盗塁が最も多かった。
昨シーズンから数えると、35盗塁に続けて成功している。もっとも、ポストシーズンを含めると、このストリークは、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第4戦の1回表に途切れた。ジョー・マンティプライ(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)のピック・オフに引っかかり、二塁へ走らざるを得なくなり、投手→一塁手→遊撃手の送球により、タッチ・アウトとなった。
昨年9月5日以来の盗塁失敗だ。この時は、捕手→遊撃手だった。その後は、レギュラーシーズンが終わるまでに5盗塁とポストシーズンで1盗塁。今年のポストシーズンは、刺される前に4盗塁を記録しているので、5盗塁+1盗塁+30盗塁+4盗塁=40盗塁連続成功ということになる。
今年のポストシーズンで4盗塁は、レオデイ・タベラス(テキサス・レンジャーズ)と並び、現時点の最多――タベラスは成功率100%――だ。ちなみに、WBCでは、盗塁も盗塁失敗もなかった。
なお、ターナーとカイル・シュワーバーとJ.T.リアルミュートは、フィリーズだけでなく、WBCのチームUSAでもチームメイトだった。ターナーは、今年がフィリーズ1年目。シュワーバーとリアルミュートは、2年目と5年目だ。
シュワーバーは、WBCの5試合で打率.214(14打数3安打)と出塁率.450、2本塁打。リアルミュートは、4試合で打率.500(12打数6安打)と出塁率.533、ホームランはなかった。
シュワーバーのWBC後、レギュラーシーズンとポストシーズンについては、こちらで書いた。