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藤井聡太棋聖(19)十代で3連覇か? 永瀬拓矢挑戦者(29)追いつくか? 7月17日、棋聖戦第4局

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 7月17日。愛知県名古屋市「亀岳林 万松寺」において第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局▲永瀬拓矢挑戦者(29歳)-△藤井聡太棋聖(19歳)戦がおこなわれます。棋譜は公式ページをご覧ください。

 第3局は藤井棋聖が勝ち、五番勝負の成績を2勝1敗(2千日手)としました。

 全国各地を転戦する五番勝負。第4局の名古屋は、愛知県瀬戸市出身の藤井棋聖にとってはホームとも言える場所です。

 藤井棋聖の生年月日は2002年7月19日で、次の誕生日を迎えると20歳です。

 もし本局に勝てば藤井棋聖は十代のうちに棋聖位3連覇を達成することになります。

 また藤井棋聖がこれまで獲得したタイトル総数は8期。ここまでですでに、空前にしておそらくは絶後と思われる記録を打ち立てていますが、それをさらに9期にまで伸ばす可能性もあります。

 藤井棋聖と永瀬挑戦者の通算対戦成績は、藤井9勝、永瀬4勝です。

 藤井棋聖の今年度成績は8勝3敗です。

 棋聖戦五番勝負と並行しておこなわれている王位戦七番勝負では、第2局で豊島将之九段に勝利。そしてほとんど休む間もなく本局があり、それが終わるとまた王位戦第3局。大変なハードスケジュールの中での戦いです。

 永瀬王座の今年度成績も8勝3敗です。

 第4局の先手番は永瀬王座。両者によるこれまでの戦いを踏まえて予想すれば、本局もまた、角換わりや相掛かりといった相居飛車の最新型が予想されます。

 永瀬王座が勝てば両者2勝2敗(2千日手)となり、最終第5局へともつれこみます。

 棋聖戦五番勝負の持ち時間は各4時間。対局は9時に始まり、通例では夕方から夜にかけての終局となります。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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