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不安障害の症状に「何個当てはまる」?チェックに何個も当てはまると…

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

私は普段、精神科での外来を行い、インスタやvoicyにてHSP気質に関する発信を行なっています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)

大勢の人の前で発表する時や大事な試験の時には誰でも緊張を感じてしまうものですが、不安や心配を過度に感じてしまい、心身に何らかの症状が表れてしまう方は不安障害を発症しているかもしれません。

患っている本人ですら、性格や気質の問題だと思っていることも多く、周囲からは単なる「甘え」だとして、理解が得られないこともあります。

「なぜ、自分だけできないのだろう?」と自己嫌悪に陥ってしまうことも多く、外出や人との関わりを避けてしまうこともあり、悪循環に陥ってしまう方もいらっしゃいます。

そこで今回は、誰にでも発症する可能性がある病「不安障害」について解説していきたいと思います。

「自分には関係がない」と思っている方にも、ぜひ読んでいただきたい内容になっていますので、最後まで読み進めて下さいね!

不安障害について

「不安障害」とは不安や心配などがきっかけで、心と体に様々な変化をもたらす病の一つです。

プレゼンや会議などの前に症状が出ることが多く、日常生活に支障をきたしてしまいます。

通常であれば、特定のシチュエーションでの緊張や不安は、仕事だからと割り切ったり、経験を積むことで慣れたりするものですが、不安障害を患っている場合は、同じような場面で同様の症状が出ることに対して恐怖を感じてしまい、回避行動を取って解決しようとしてしまうこともあります。

回避行動の結果、退職や不登校などにつながる恐れもあるため、本人も周囲も不安障害を正しく理解し、医療機関で適切な治療を受ける必要があります。

また、不安障害が原因となりうつ病を発症してしまうケースもあるため、何らかの症状により日常生活に支障が出ている場合は、一度医療機関を受診してみましょう。

不安障害の原因とは?

今のところ、不安障害を患う特定の原因は明らかになっていませんが、何らかのストレス要因や本人の気質、遺伝などが複雑に絡み合い発症するのではないかとされています。

また、脳内の神経伝達物質の影響で不安を上手くコントロール出来ていないことが原因であるとする説もあります。

発症する年齢も人によって異なり、早い場合には小学生から発症してしまうケースもあるようなので、人前で極度に緊張したり、あがったりしてしまう子どもには、大人の理解と協力が必要だと言えます。

不安障害の症状について

不安障害の症状と言っても、個人差があります。

そこで、代表的な症状についていくつかあげてみました。

人前で下記のような症状があらわれることがないか、チェックしてみましょう。

  • 落ち着きが無くなる
  • 激しい動機がする
  • 発汗する
  • 声が出なくなる
  • 声が震える
  • 頭が真っ白になる
  • 吐き気がする
  • 腹痛がする
  • パニック発作が起きる

もし、大きなイベントの前に当てはまる症状があれば、要注意かもしれません。

症状が原因で日常生活に支障をきたすことがあれば、すぐに医療機関を受診することをオススメします。

不安障害の治療方法とは?

不安障害の治療方法は薬物療法とカウンセリングが中心となります。

薬での治療は主に抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などが処方され、用法・容量はその時の状況により、医師が判断します。

また、カウンセリングの場合は心身をリラックスさせる、苦手なモノや場所に対するストレス耐性を高める、考え方やとらえ方を見直すなどの手法が取られます。

いずれの場合も、専門家の指示に従い、自己判断で通院回数を減らしたり、薬を止めてしまったりしないようにしてくださいね!

不安障害かも?と感じたら

もし、自分が不安障害かもしれないと感じたら、以下のことを書き留めて、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。

  • いつ、不安を感じるのか?
  • どのような場面で不安を感じやすいのか?
  • 誰といる時に不安を感じるのか?
  • どのような症状があらわれ始めたのか?
  • 症状はいつからあらわれたのか?
  • 気になることは?(治療方法など)

その他にも、医師に質問したいことがあれば、忘れない内にメモに書き留めておくようにしましょう。

おそらく、不安障害を抱えている方は、医療機関を受診することにも恐怖心を抱いている方も多いのではないでしょうか?

「上手く説明できないのではないか?」

「単なる甘えだと言われてしまうかもしれない…」

などと不安を感じ、結局、受診に至らないケースもあります。

しかし、どんな病でも早期に治療し適切な治療を受ければ、病状が改善するケースがほとんどです。

また、治療にはある程度の期間を要してしまいますが、医師の指示に従い、症状の改善に勤めましょう。

まとめ

今回は、不安障害について解説しました。

現在、何らかの症状に悩んでいる方は、今回の記事を参考に医療機関を受診されることをオススメします。

しかし、不安障害を患っている方の中には、受診することに対して強いためらいを感じてしまう方も少なくありません。

その場合は、まずは身近な人に相談することから始めてみてはいかがでしょうか。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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