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ソニーがXperia事業で提携するのはどのメーカーなのか 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.119

石川温ケータイ/スマホジャーナリスト

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石川 温の「スマホ業界新聞」

2015/02/21(vol.119)

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《目次》

1.ソニー平井一夫社長がモバイル事業で「他社との提携」を明言

━━相手になるのは中国メーカーか、それとも日本メーカーか

2.フリービットとCCCが戦略的業務・資本提携を発表

━━技術、コンテンツ、販売力、会員基盤を抑えたMVNOが誕生へ

3. ワイモバイルが初めての「接客グランプリ」を開催

━━安価な料金プランはソフトバンクと統合しても生き残るのか

4.今週のリリース&ニュース

5.編集後記

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1.ソニー平井一夫社長がモバイル事業で「他社との提携」を明言

━━相手になるのは中国メーカーか、それとも日本メーカーか

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2月18日、ソニーが経営方針説明会を行った。

そのなかでエレキ分野においては、今後、分社化を進めていくとした。平井社長は「それぞれで自立した経営をしていく。厳しい環境のなかどうやって会社を伸ばしていくか。本社に頼ることなく、責任をもって経営していく。各事業にとって、より強くなっていく」と語っていた。ただ、これまで平井社長は「ソニーにとってエレキの復活が重要」と力説していたにもかかわらず、ここにきて「エレキの分社化」を発表するとは、かなり迷走している感が否めない。なんだか、社長が責任を分社化する会社に押しつけている気もする。

モバイル・コミュニケーション分野においては、ソニー・エリクソンからソニーが出資比率を上げ、完全子会社化したことで、ソニー本体との距離が縮まったというメリットがあった。

現状、Xperiaはソニーが持つサイバーショットやハイレゾ技術が搭載されていることで、プレミアム路線を何とか保てている状況だ。これが、他の部門が分社化されてしまっては、それぞれの会社にまた大きな溝ができるだろうし、Xperiaにソニーの技術が惜しげもなく投入する関係が壊れてしまうのではないか。

ウォークマンを手がける会社とすれば、いままで以上にXperiaはライバルに位置づけられてしまうし、それでは足の引っ張り合いにしかならないように思える。

それよりも両部門が仲良くして、ソニー・モバイルコミュニケーションズの知見を生かし「SIMカードスロット内蔵ウォークマン」を作った方が、よっぽど良いように思える。

また、平井一夫社長はモバイル・コミュニケーション事業を「事業変動リスクコントロール領域」に設定。Xperiaは今後、リスクの低減と収益性を重視する経営にしていくと明らかにした。

平井社長は、テレビとモバイル・コミュニケーション事業において「他社との提携も検討する」と明言したのだった。

「いずれソニーはモバイル・コミュニケーション事業を売却するのではないか」という噂話はあったが、平井社長自身が「他社との提携を検討する」とはっきり言い切ったのには驚いた。表向きは「具体的な話はない」と語っていたが、この段階で語ったということは、いきなり発表して世間を驚かせるよりも、予告しておくことで、衝撃を和らげようとしたのかも知れない。

ここで気になるが、もし仮に提携するとなった場合、どんな会社が適任か、という点だ。

最初に思いついたのが中国メーカー、Xiaomi(小米、シャオミ)だ。いま、世界でみても最も勢いのあるメーカーであるのは間違いない。中国だけでなく、世界に進出する上でソニーと組めれば好都合だ。しかし、ソニー側とすればブランドや特許などをごっそり持って行かれる可能性もあるため、警戒しなくてはいけない存在だ。

その点、日本メーカーと組んだ方が、お互い信頼できるパートナーになるだろう。まず、日本メーカーのなかで思い浮かぶのがシャープだ。

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ケータイ/スマホジャーナリスト

日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経TRENDY編集記者としてケータイ業界などを取材し、2003年に独立。現在は国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップル、海外メーカーなども取材する。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。ニコニコチャンネルでメルマガ「スマホ業界新聞」を配信。近著に『これからの5Gビジネス』(エムディーエムコーポレーション刊)がある。

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