「1歳8ヶ月で2語文は本当?」現役保育士が保育園の1歳児クラスで飛び交う言葉を実況します
現役保育士(幼保英検1級)です。
子育ての本を見ると、「1歳8ヶ月頃には、おしゃべりが上達。2語文を話す子も出てくる」などと書いてありますね。
これは本当でしょうか。
今回は、現役の保育士が1歳児クラスで飛び交う子どもたちの言葉を実況しながら紹介します。
※(すべて仮名)
お友達大好きカナト君の例
食べることが大好きで、0歳児クラスのときから給食の時間に「うまい!」と毎日発していたカナト君。
1歳8ヶ月頃には「せんせー、いた」「これ、うまいな」「はい、たべます」「あんぱ(んマン)、する」とお話上手が爆発していました。
そんなカナト君は、お友達が大好きでお友達が登園すると自分から出迎えに行くような性格です。
人見知りが激しいアツヤ君の例
人見知りがあり、お散歩でも担任の先生以外とは手をつなぎたがらないアツヤ君。
お友達と遊ぶより一人で遊ぶ方が好きで、ママが「協調性の発達は大丈夫でしょうか」と連絡帳で質問してくださったこともありました。
保育士としては、言葉を発することはあまりないながら、0歳児クラスのころからシール貼りなど指先を使った遊びは誰よりも上手く、お着替えにも意欲があるアツヤ君なので安心して見守ってきました。
1歳8ヶ月になり、言葉に興味を示し始めた様子。
保育士の着ているエプロンを見て「ぼ(さくらんぼ)」「ご(いちご)」と教えてくれます。
いつもマイペースサクラちゃんの例
保育士にいつもくっついているでもなく、お友達のところに行くでもなく、気が向いた遊びをマイペースに楽しんでいるサクラちゃん。
急にゴロンと寝そべり、突然爆睡してしまうこともあります。
1歳8ヶ月のサクラちゃんは、意味のある言葉をたくさん発し始めるということはないながら、保育士がおかわり食べる?と問うと「うん」「はい」と言葉で伝え、食べたいおかずのお皿を指で差してくれます。
時が止まったかのように見えるタイキ君の例
1歳2か月に入園してから、喃語はおろか鳴き声さえ上げず、泣くときは静かに泣いていたタイキ君。
保育園に慣れてからも、ブロック遊びに集中しながらもとにかく静かでした。
喜怒哀楽の表情の変化が非常に小さいため、保育士の語りかけに微笑を浮かべてくれるととても嬉しくなります。
1歳8ヶ月になってからも相変わらずで、何も話しませんが食べたいものややりたいことは指差しで教えてくれるので助かっています。
「タイキ君こっちにおいでー」と声をかけると、来てくれるまでに2分くらいかかりますが、きちんと言葉は理解している様子なので、安心して見守っているところです。
まとめ
現役の保育士の立場から、1歳児クラスで飛び交う子どもたちの言葉を実況しながら紹介してきました。
育児書などに「1歳8ヶ月で2語文を話す子もいる」などと書いてあると、「うちの子はまだ何も話せないのに」と不安になってしまうことがありますね。
たくさんの1歳8ヶ月児が集う保育園においても、2語文を話す子は確かにいますが、ごくごく少数派です。
3歳になって突然、話し始める子もたくさんいますので、心配せず見守っていて大丈夫ですよ。