丹波黒豆たっぷりのふわふわ大福「つ久し」さんのふんわりお餅に香ばしさと塩気が効いた小柄な黒豆大福
お仕事の所用で、あるいはちょっとした気分転換のお散歩で。地図アプリと睨めっこしながら目的地へと足を進めている最中、ふと何かに惹きつけられるように横目でチラリと確認せずにはいられないお店はありませんか?
暖簾、門構え、換気扇から漂ってくるにおい…この時間、このタイミングでなければ惹かれなかっただろうな、というお店がいつの間にかお気に入りになっているということがしばしばあります。
都立大学駅から徒歩10分程、そして駒沢公園の端の方、テニスコートや球場の方面からも徒歩10分程にお店を構える「つ久し」さん。1949年創業の和菓子屋さんは、観光地でもなく、地域の人たちの通り道でもある柿の木坂通りの十字路にお店をかまえ趣ある外観が印象的なお店。今回はファンも多いという名物「黒豆大福」をご紹介。
一般的な豆大福は、まんまるなえんどう豆(みつ豆なんかでもお馴染みですね)なのですが、つ久しさんの名物は丹波黒豆を使用。黒大豆ですね。男性であればふた口で食べきれそうな小柄な、それでいてまんまるでふっくらとした物腰柔らかな佇まいに対して、やや大きめな黒豆がてんてんと。
お餅はふわふわ、というよりもぷわぷわっとした若干ではりますが空気感を感じられるような柔らかさ。適度な粘り気も備えたお餅です。撮影のためにスパッと半分に割った際、想像以上に濃厚で香ばしい黒豆の強かな薫香に意表を突かれました。
適度な塩気を備えつつ、大豆らしいふくよかさはお餅とマッチ。また、皮の食感もしっかりと味わえるつぶし餡も甘すぎず私好み。小豆と黒豆、ふたつの食感の違いを堪能しつつ、和菓子ならではのハーモニーを楽しむことができます。
偶然にもデパートの和菓子売り場にて曜日限定で入荷されているのを発見し、久しくお伺いできていないなぁと思い迷わず購入。雪景色を彷彿とさせるような白肌をつまみながら、春になったらお花見がてら電車に揺られていこうかなと思ったおやつの時間。
<つ久し>
東京都目黒区八雲4-5-6
03-3724-0294
8時30分~18時30分
定休日 火曜