HSPは必見!「うつ病かな?」と思った時に慌てない時のポイントとは?
こんにちは、精神科医しょうです。
近年、ようやく世間に認知されてきた「うつ病」ですが、それでもまだまだ世間の風当たりは厳しく「甘えなのではないか?」「怠けているだけでしょ」などと偏見が多いことも事実です。
うつ病になりやすい人ほど、そのような偏見を恐れて「つらい」「しんどい」などの感情や状況を言い出せず、我慢し症状を悪化させてしまう傾向があります。
HSP気質を持つ方においても、さまざまな刺激に敏感であったり、苦手なことに対して常に我慢し続けたりしてしまう面から、うつ病を発症するリスクが高いと言えます。
今回は「うつ病かな?」と思った時に慌てないためのポイントについて、HSPの視点を交えながら解説したいと思います。
うつ病を自分で見抜く「セルフチェックポイント」
うつ病のことを少しでも知っていれば、無理に無理を重ねて心のコントロールを完全に失う前に、自分の心を少し振り返って、心を休めることができるのではないかと感じています。
激しいうつは、ある日突然襲ってくることがありますが、その予兆や前兆はあるはずです。
まずはそんな心の異変に気付くために、セルフチェックポイントをあげてみたいと思います。
次のような心の状態があるかどうかを、セルフチェックしてみましょう。
・心の疲れが抜けない
・不安が長続きする
・何をしていても頭の中から問題が離れない
・自分を責めてしまう
・よく眠れない
・何かをやろうとしても体が動かない
このような心の状態がうつ病の予兆として考えられます。
なかでも睡眠においては分かりやすく、うつ病が少しずつ進行していくと、安眠が奪われます。
体も心も疲れて熟睡したいのに、頭の中だけが覚めている感覚を覚え、嫌なことばかりが渦を巻いているような感覚に陥ります。
熟睡できない、安眠できないといったつらさは耐えがたく、忘れよう、もう寝ようということができなくなるのが、うつ病の始まりです。
このような眠れないつらさを感じたら、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。
心の疲れは生活態度に表れる
うつ病を患うと、一人でぼーっとしていたり、うつむいて独り言を言ったりするなどの言動が見られることがあります。
人に話しかけられてもうわの空で「ああ」や「うん、まぁ」といった生返事しかしなくなり、心がどこかに飛んで行ってしまっているようにも見えます。
テレビを見なくなったり、新聞を読まなくなったりなど周囲の出来事に関して、関心をしめさなくなることもあるでしょう。
もちろん、仕事が忙しい時や学業が大変な時は、それどころではなく激しい疲れのためによく似た状態を示すことがあるかもしれませんが、ずっと無気力な状態が続いたり、心が何事かにとらわれているように感じたりした時には「たんなる体の疲れ」ではないはずです。
心が疲労をきたしている状態だと言えますので、もしかしたら周囲の人から見ても「どこか違う」「普段の状態とは違うな」と分かるくらい表情や日常の生活態度に表れているかもしれません。
普段の自分と違う時、特に喜怒哀楽の表情が今までと「違う」「おかしい」と感じた時は、うつ病の可能性を考慮して、早期に医療機関を受診することをおすすめします。
心のリハビリをしてみよう!
ひょっとすると自分はうつ病かもしれないと思った時の自己対処法はあるのでしょうか?
心のダメージが深い時には専門医やカウンセラーなどのアドバイスと対処が優先ですが、痛んだ心を自分で少しずつ回復させるリハビリも可能ではないかと思います。
心のリハビリについていくつかまとめてみました。
自分を認めてあげること
頑張った自分をほめてあげること
繊細な神経を持つから「うつ病」になるということを知ろう
「うつ病」を克服した時には、とても強くなれることを知ろう
今は苦しいけれど、この苦しさを克服したらすごく楽しく生きられることを知ろう
治ったように見えても注意を忘れずに!
「もう大丈夫」「もう治った」と思ってもうつ病に陥った原因が解消されていないと、再び激しい心のゆれが襲う可能性があります。
手を振って笑顔で別れた相手が、翌日の朝に死を選んだというような話を聞いたことがある方も多いかと思いますが、それがいつ起きても不思議ではないないのがうつ病の怖さです。
うつ病の症状を落ち着かせ、一定の安定性がある状態を保たせるには、原因と思われるストレス要因から離れ、認知を変えることが必要になります。
自分にとっては心を壊してしまうほど、必死に取り組ん問題なので、簡単に手放したり、忘れたりしてしまうことは困難かと思いますが、少しずつでも楽しいことを考えたり、笑ってみたり、信頼できる人に悩みを吐き出したりすることで、解決に近づくはずです。
まとめ
うつ病を患った時は、第三者による心のケアやサポートが大切なことは言うまでもありませんが、うつ病になったことをきっかけとして、自分の心を改めて見つめ直すことができれば、再発予防につながるはずです。
今回の内容が、うつ病について考えるきっかけになれば嬉しいです。
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