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【日光市】世界の旅人が集うキッチンカー!日光の味をパニーニに挟み込む元公務員カフェおやじの思いとは?

フルリーナYocライター/音楽講師/作詞家(日光市・鹿沼市・益子町・那須町)

日光駅と神橋の中間地点に店を構える「珈琲 CoCom」は、地元の人も世界中の旅人も集うキッチンカー。本格的エスプレッソマシンやハンドドリップで淹れる香り豊かなコーヒー、日光や栃木の「旨いもん」を挟み込んだバニーニが評判のグルメスポットです。今回はCoCom自慢のメニューの数々と、カフェおやじ・ふなどんの熱き思いを(こっそり)レポします。

CoComってどんなお店?

CoComは東武日光駅と神橋の、ほぼ中間の位置にベース基地を持つキッチンカーカフェ。日光観光の途中で一息入れたい時にぴったりのカフェスポットです。

写真提供:珈琲CoCom
写真提供:珈琲CoCom

CoComのベース基地は店主のカフェおやじ・ふなどんが生まれ育った自宅の敷地内。でも、お祭りやイベントがある日などには、日光市や栃木県内を中心に、いろいろな場所にも出かけます。

充実のドリンク!エスプレッソマシンやハンドドリップで淹れるコーヒーも!

CoComではエスプレッソマシンで淹れるカフェメニューと、自家焙煎コーヒーをハンドドリップで淹れるスペシャルティコーヒー、どちらも楽しめます。

豆の選定からこだわり、自家焙煎するCoComのスペシャルティーコーヒーは香りが立った雑味の無いコーヒー。日常の疲れも旅の疲れも、フッとほどいてくれるコーヒーです。

エスプレッソマシンで淹れるカフェメニューは、エスプレッソやカフェラテはもちろん、アフォガートも楽しめます。CoComのアフォガートは、何とアイスクリームがダブル! エスプレッソもたっぷりで食べごたえ抜群です。

写真提供:珈琲CoCom
写真提供:珈琲CoCom

その他のドリンクの種類も豊富。こちらの写真は爽やかなソーダ類、ちょっと凹んだ心も明るくしてくれる元気な色が揃います。

大人テイストのシュワシュワドリンクを楽しみたい時には、エスプレッソトニック「NANTAI」がおススメ。トニックウオーターにエスプレッソを注ぎ入れた時の様子が、噴火のようなので "NANTAI" と名づけたそうです。辛口のビターテイストな中に、キラリとレモンピールの爽やかさが光ります。

CoComの多彩なパニーニが美味しい!

CoComはパニーニがとても美味しいお店。薄くてパリッとしたイタリアンテイストのパンに、バラエティ豊かな具材が詰め込まれます。パンは食感や味を吟味して「ぱん いしづか」に特別注文して作ってもらっています。

「ぱん いしづか」は、国産小麦・天然酵母を使い、イーストフード、ショートニング、脱脂粉乳を使用しないこだわりのパン屋さん。安心安全だけでなく、 外はカリっと中はモッチリの美味しいパンで、イタリアで食べたパニーニにそっくりです。

上の写真はレギュラーメニューの「ハムと2種のチーズのパニーニ」。オリーブオイルとスパイスの香り、ちょっと甘めのピクルスが爽やかなアクセントになっています。

こちらは柔らかなつぶ餡をタップリ挟んだ「あんこパニーニ」。これがめちゃめちゃ美味しいのです。味のヒミツは パンとあんこの間に挟んであるバター! 実はこのバターには、珈琲フレーバーシロップが練り込んであります。ほんのり香る珈琲フレーバーが、この「あんこパニーニ」を、一味も二味もグレードアップさせているんですね!

日光の味・世界の味を挟んだ「気まぐれパニーニ」も!

CoComでは期間限定でメニューが入れ替わる「気まぐれパニーニ」も人気です。 日光の「旨いもん」を挟み込んだパニーニや、世界の味を挟み込んだパニーニも登場します。

栃木・日光の「旨いもん」をパニーニで!

気まぐれパニーニの中には、地元・日光や栃木県の味を挟み込んだものも!
たとえば上の写真「木の芽さんしょうとチキンのパニーニ」。下焼きしたサラダチキン+カマンベールチーズ に、日光の老舗・柏崎商店の「木の芽さんしょ」と「山椒の粉」を合わせた、日光ならではのパニーニです。

コクのあるカマンベールがトロトロに溶けて、ふわっとやわらかい鶏肉に絡みます。チーズの中に感じる山椒のピリッとした味わいが、どこか、ゴルゴンゾーラチーズにも似て、たまらなく美味しい!

ちょっと小腹が空いたときや、ビールのおつまみには、300円で楽しめる「ちょこっとキーマカレー」もおすすめです。 カレーは全て手作りで、スパイシーな本格派!

写真提供:珈琲 CoCom
写真提供:珈琲 CoCom

その他にも、日光市内の養鱒場で育ったヤシオマス、栃木県産いちご、栃木の郷土料理・しもつかれ等、日光・栃木の逸品を挟み込んだメニュー、さらには「ガパオパニーニ」や「バインミー風パニーニ」など、世界の味を楽しめるパニーニも登場します。 期間限定の気まぐれパニーニの情報は、珈琲CoComのSNSなどで発信されますので、チェックしてみてくださいね。

長居大歓迎!出会いと交流が楽しいCoCom

珈琲CoComはキッチンカーですが、座ってパニーニやドリンクを楽しめるスペースも作られています。おしゃれな樽テーブルもあり、インスタ映えもバッチリ! 

写真提供:珈琲CoCom
写真提供:珈琲CoCom

寒い季節にはカフェスペースにストーブも登場! ビニールシートも張られるので、散策途中に暖を取ることもできますよ。

カフェおやじ・ふなどんは、ゲストには時間が許す限りゆっくり長居をしてほしいと願っています。カフェはただ食事や飲み物を提供する場ではなく、人と人とが出合い、温かな交流を生む場だと思っているからです。

写真提供:珈琲CoCom
写真提供:珈琲CoCom

このキッチンカーの後ろのスペースでは、リクエストがあれば、小人数のBBQパーティーや2次会・3次会での利用も可能とのこと。

カフェおやじ・ふなどんの思い、そして夢

CoComをきりもりするのは店主・ふなどんと相棒の二人。「相棒」は、ふなどんの友人で、長年、カーフェリーのカフェで働いていた方。コーヒーに対しての知識も経験も豊富な心強い相棒です。

CoComを訪れて感じることは「枠がない」ことのステキさ。

アイディア満載のメニューは、既成概念に捕らわれることがありません。そして、訪れるゲストと交わす笑顔の中にも、地元の人たちと旅人、国籍や民族という「枠」がありません。

写真提供:珈琲CoCom
写真提供:珈琲CoCom

ひとつの場所に留まらず、求められる所にも出向いていきます。マルシェやお祭りで地域の人と触れ合ったり、コロナ禍の時には外出がままならない老人介護施設にキッチンカーで出向いたこともありました。もしも大きな災害が起きた時にはボランティア出店もしたい・・・そんな思いも、カフェおやじ・ふなどんの心の中には秘められています。

様々な既成概念や枠を笑顔で取り払っていくカフェおやじ・ふなどん。でもその枠を取り払うために、ふなどんは人知れず、日夜努力を重ねています。

公務員からカフェおやじへ、そして新たに・・・

写真提供:珈琲CoCom
写真提供:珈琲CoCom

カフェおやじ・ふなどんは、「通訳ガイドボランティア」という、もう一つの顔も持っています。CoCom開店5年目の時に、通訳ボランティアを目指し英語の勉強を始め、今年2024年から、通訳ガイドボランティアとして活動しているのです。

そのきっかけは、「カフェおやじとの雑談で、日光旅行の思い出づくりのお手伝いができれば最高」という思い。

カフェおやじ・ふなどんこと舟越さんは、実は、日光市の公務員として観光行政の仕事に関わってきた方。舟越さんはその後、日光市観光協会に移って、観光政策や「SL大樹」のなどの仕事もしてきましたが、もっと現場で、直接、旅人と関わって仕事をしたいという思いがつのり、定年前に早期退職をしてキッチンカーの仕事を始めました。

飲食業は全く初めての舟越さん、すべてが一からのスタートでした。キッチンカーやエスプレッソマシンの購入。エスプレッソマシンでのコーヒーの淹れ方やハンドドリップの講習、調理、メニューの開発・・・。全てを、尽きない好奇心と努力でクリアしながら、一歩一歩キッチンカーのオープンへと進んでいきました。

写真提供:珈琲CoCom
写真提供:珈琲CoCom

キッチンカーカフェの名前は「CoCom」。この店名は、お父さんが亡くなった時に見つかった書「心夢あるものは」の中から取ったもの。舟越さんは「心夢」を「CoCom」と読んで店名にしました。

心と夢の間にあるのは舟越家の家紋。亡きお父さんの「心夢」が何であったのかはわかりませんが、父の夢は、息子の夢と一つになって、国境を越えて人々の憩いの場、交流の場として結実しています。

写真提供:珈琲CoCom
写真提供:珈琲CoCom

大好きな故郷・日光。その素晴らしさを日本全国、世界中の人々に知って楽しんでもらいたい。そして旅のひと時、誰かと出会い温かな交流が生まれる場所=カフェを作りたい。

カフェおやじ・ふなどんの心の夢は「CoCom」として成し遂げられました。でも、まだまだ更なる夢が、ふなどんの心の中には広がっていっているようです。

CoComのキッチンカーになびく5色の旗・タルチョ。これは、チベットやネパールなどでよく見かける祈祷旗で、宇宙を構成する五大要素(空=青、風=白、火=赤、水=緑、地=黄)を表しています。

この宇宙・地球に住む私たち。国籍、民族、住む場所は違っても、一人と一人が出会い、笑顔を交わし思いを交し合えば、新しい繋がりが生まれ、喜びが生まれていく・・・。

CoComは小さなキッチンカーだけど、そんな大切な働きも担っています。これから先CoComが、CoComを訪れる人たちと共にどんな時を歩んでいくのか、とても楽しみです。


※提供写真に写っている人物の撮影・掲載許可は、CoCom店主がゲストより承諾を受けています。

珈琲CoCom(Mobile Cafe NIKKO)
TEL:0288-53-2458 
住所:栃木県日光市御幸町1-5 
アクセス:東武日光駅・JR日光駅から約630m、徒歩約8分。
営業日:火・水・土・日(イベント出店時には休みの場合あり)
営業時間:12:00 - 17:00
Instagram:Mobil cafe Nikko 珈琲CoCom

ライター/音楽講師/作詞家(日光市・鹿沼市・益子町・那須町)

自然と美味しいものが大好き。92歳のばばちゃまをのせた車いすを押して、心に響く風景や美味しいものを求めて、あちこち出没しています。Yahooエキスパート、日光市観光協会公式WEB「日光旅ナビ」、トラベル.jp、その他多数の旅行・グルメ情報webサイトに寄稿しています。

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