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裏日本代表のドイツ戦とトルコ戦の起用法を”妄想”する。

河治良幸スポーツジャーナリスト
(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

9月に欧州遠征を行う日本代表に招集外だった選手から「招集外メンバーで9月の”裏日本代表”26人を選んでみた。」というテーマで26人を裏日本代表リストアップしました。

実際にドイツ、トルコとの対戦を想定した場合に、どういった布陣で挑むのが面白いかを考えます。欧州選手権の開催国であるドイツはカタールW背後もハンジ・フリック監督が率いていますが、最近は3バックを採用しており、ビルドアップの見直しを図っているようです。トルコは4バックをベースに、司令塔ハカン・チャルハノールを中心にいくつかのシステムを使い分けて構築しています。

リアル日本代表は「9月の欧州遠征へ。三笘、久保、遠藤など日本代表の最新序列を読み解く。」にて4ー1ー4ー1をベースに最新序列を考えましたが、今回は裏日本代表なので、ドイツ戦とトルコ戦、それぞれのスタメンと交代選手(今回は試合展開は想定せず)を考えています。

”裏日本代表”の招集メンバー

ドイツ戦(3ー4ー2ー1)

ドイツに対抗して、こちら側も3バックで挑む構図ですが、考えたのが左右のバランスです。右サイドにアタッカー色の強い金子拓郎を起用するので、左側は4バックよりの対応もできる長友が構えます。

3バック右を藤井にしているのは名古屋でもやっている通り、状況に応じてサイドバック的な守備もできるから。左は長友がホフマンあたりをしっかりと封じてくれるでしょうが、彼が攻め上がっている時はボランチの山本がワイドカバーして、河原が中央に残ります。

ボランチは運動量が豊富でデュエルに強い河原とゲームメイクの選手に優れ、バランスワークできる山本ということで、おそらく国内最強レベルのコンビと言えるでしょう。前線は大迫をターゲットマンに、三好と南野が前を向いてゴールに殺到する形で、そこでドイツの守備が中に集まれば、金子が得意のドリブルでワイドを破っていくという構図です。

後半は4ー2ー3ー1にシフト。山本→川辺、長友→明本、金子→満田で、三好→山岸で機動力を上げながら、前線に迫力も出すというイメージです。終盤には瀬古をアンカーに投入して、しっかりと試合を締めてもらいます。GKは本来1試合を通してあまり替えないのですが、今回は全員使いたいので、西川→前川で。

なお大迫選手は相手がドイツということで、この試合でやりきってもらい、2試合目は帰国後のリーグ戦に備えてもらいます。笑

トルコ戦(4ー2ー3ー1)

トルコは強豪ではありますが、やはりドイツ戦よりも高い位置からボールを奪って仕留めにいきたい。二列目は守備強度を備え、ショートカウンターを狙えるメンバーをイメージしています。

ただし、右サイドの樋口はサイドアタッカーというよりワイドのゲームメイカーになるので、川辺、渡辺とインサイドで絡みながら、左の満田を町野との2トップに近い形で押し出します。

左右サイドバックはどちらかというと永戸が高めで、山根が右でバランスをとりながら、樋口が引き出したタイミングで追い越す形です。ボランチが共にどちらかというと攻撃性能に優れたセットなので、できるだけボールを失わないように運びながら、瀬古と植田を中心にリスク管理していくかが大事になります。

選手交代は樋口→南野、川辺→山本、アペルカンプ→小川、満田→三好で2トップにシフト。終盤に町野→山岸、渡辺→河原、あるいは瀬古をボランチに上げて、藤井を入れて締めるというもあるかもしれません。

あくまで”裏日本代表”なので妄想ベースで楽しんでいただけたらと思いますが、ここから10月、11月の招集に一人でも入るように、所属クラブでしっかりと良いパフォーマンスを続けてほしいところです。

また今回リストアップはしたものの、26人に入れられなかった選手もいるので、ここでは名前をあげませんが、引き続き注目して行きます。

スポーツジャーナリスト

タグマのウェブマガジン【サッカーの羅針盤】 https://www.targma.jp/kawaji/ を運営。 『エル・ゴラッソ』の創刊に携わり、現在は日本代表を担当。セガのサッカーゲーム『WCCF』選手カードデータを製作協力。著書は『ジャイアントキリングはキセキじゃない』(東邦出版)『勝負のスイッチ』(白夜書房)、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』(ソル・メディア)『解説者のコトバを知れば サッカーの観かたが解る』(内外出版社)など。プレー分析を軸にワールドサッカーの潮流を見守る。NHK『ミラクルボディー』の「スペイン代表 世界最強の”天才脳”」監修。

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