西の米どころ近江の魅力を挟んだ最中「極上米どころ」はあっさりとしたあんこと求肥が詰まった郷土の銘菓
日本三大和菓子処といえば、京都・金沢・松江の三カ所なのですが、個人的にはもう少しあるような気がしなくもないと思いつつ。なにかとトップから三番目までをピックアップしがちですよね。ベスト3、御三家、三本指にはいる…などなど。
日々そう思う理由のひとつが、滋賀県もその中のひとつに入っていてもおかしくはないのではないかということ。琵琶湖や近隣の山脈から流れる豊かで清らかな水源は、秋になると和菓子だけではなく日常生活に欠かすことのできないお米を実らせます。そのほか、お茶や苺をはじめとする果実など四季折々の特産品が沢山。
創業1865年、滋賀県愛知郡に暖簾を掲げる老舗「しろ平老舗」さんでは、なるべく地元の風土を知り尽くした農家さんから食材を仕入れ日々お菓子を製造しております。その中のひとつに、西の米どころとしても名高い近江らしい銘菓が。
今回はしろ平老舗さんの「献上菓子 極上米どころ」をご紹介。
どっしりとした米俵は、菓銘に恥じぬ堂々たる佇まい。見た目だけではなく、ややずっしりとした重量も魅力です。
一見目が粗い最中種には、立派な「近江米」の三文字が。文字を刻んでも中の最中餡が染みたり透けぬよう、内側は目の詰まった仕様です。
さくっと軽やかな食感は一瞬で、すぐにたっぷりと閉じ込められたあんことひとつになり口に馴染みます。
驚くべきことに、丁寧に炊かれた北海道産大納言小豆は完成までに三日間要するとのこと!純度の高い氷砂糖で炊き上げることで甘味はまろやかに。そしてこんなにもあんこをたっぷり頬張れるにも関わらず、甘ったるいという印象は皆無。また、中にはブランドでもある近江羽二重糯を使用した求肥がトロリ。
最中種・あんこ・求肥が織り成す三位一体の美味しさが口の中に広がり、その後はまろやかでこっくりとしたあんこの甘味が程よい余韻を醸し出します。
最中種のさくさくと求肥の柔らかさ、香ばしさと甘味、それぞれが織り成す食感や風味の対比も美味しさに一役も二役もかっているのではないでしょうか。
しろ平老舗さんでは金柑を包んだ上品な大福やチョコレートをあわせた蒸し菓子、季節の上生菓子などバラエティゆたかなお菓子が揃いますが、やはりここはその土地の銘菓もはずせませんね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<しろ平老舗>
公式サイト(外部リンク)
滋賀県愛知郡愛荘町愛知川1504-1
0749-42-2733
8時~18時30分
定休日 木曜